第16回シングル厨のつどいオフ 使用パーティ(改訂版)


            

ポケモン 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 備考
ニョロトノ 図太い 熱湯 冷凍ビーム 滅びの唄 守る 食べ残し 雨降らし
キングドラ 控えめ 竜の波動 ハイドロポンプ 流星群 波乗り 拘り眼鏡 すいすい
ラティオス 臆病 流星群 めざめるパワー炎 草結び 身代わり 命の珠
ハッサム 慎重 バレットパンチ とんぼがえり 剣の舞 羽休め オッカの実 テクニシャン
テラキオン 陽気 インファイト ストーンエッジ でんこうせっか 剣の舞 気合の襷
カイリュー 意地っ張り 逆鱗 神速 地震 炎のパンチ 拘り鉢巻 マルチスケイル


※ルール:シングル見せ合いあり6→3、催眠制限なし


ご覧の通り、第15回シングル厨のつどいオフで使用したものと同じ6体を使用しました。
(前回と同じアイコンをそのまま使うのも芸がないので、最近流行のアニメーションを取り入れて見ました的なw)
前回の課題をもとに個々の技構成を変更しています。その変更点については個別解説にて。


先に断っておきますが、このパーティはキングドラをパーティの主軸として組んだものではありません。
雨パの要素を見せることで相手の選出を絞り、それに対応した選出から展開するのがコンセプトとなっています。


雨パが呼びがちなポケモンとして主に挙げられるのは


主にこいつら。


特にバンギラスユキノオーニョロトノを立ち回りの起点に立ち回りつつ天候も上書きしてしまうため、
天候変化によって主導権を妨害するパーティが大半を占める現在、雨状態で常に立ち回る事は困難だと考えています。
特に雨パはニョロトノの数値・スペック・相性のどれを取っても他の天候要因に劣り、
本来相性で有利なはずのキュウコンにすら後出しを許してしまいます。
キュウコンには催眠術を容易に打たせてしまいかねないのも宜しくないですね。


そんなニョロトノを無理に場に出して立ち回ることは自らの立ち回りを圧迫するものでしかなくて、
脱出ボタンのギミックを用いない限り雨を維持した状態でキングドラを場に出すのは難しいのではないでしょうか。


それなら、相手の選出をある程度想定しやすい天候パの性質を利用した上で
小回りを利かせられるように選出・立ち回りを組めるパーティを組んでいこう。

こういった経緯を経て、この雨パを構築する所に至りました。


もしこのパーティに名前を付けるのなら、
ニョロトノキングドラ軸スタンダード偽装雨パーティ」と名付けたいと思います。センスのかけらもないw


以下、個別解説。
今回は変更点をメインにピックアップして解説します。

個別解説

ニョロトノ(図太い)熱湯/冷凍ビーム/滅びの唄/守る@食べ残し
実数値:197(252)-**-125(148)-115(36)-127(52)-93(20)
・187ドリュウズの+2地震を最高乱数以外確定耐え
・182ラティオスの眼鏡流星群を0.98以下の乱数で確定耐え
・185-86ドリュウズを熱湯で0.87以上の乱数で確定
・187-126メタグロスを雨熱湯で最低乱数×3以外3発
・171-100ボーマンダを冷凍ビームで最低乱数以外確定
・耐久重視のメタグロスを抜ける程度に残り素早さ


雨パの起動役として採用。
変更点としては、まず「眠る+カゴの実」を「守る+食べ残し」に変更しました。
これは滅びの唄による単体性能の向上や、守るによる火傷のダメージ・食べ残しの回復量を稼ぐのが目的。
後出し際のユキノオーが熱湯で火傷すれば守るを挟みつつ削っていけるので、
場に出るたびにユキノオーを釣り出せば何度か熱湯を撃っている間に火傷を引いて
ハッサムをトノを回しながら削る事も一応できます。絶対零度にだけは注意。


次に、毒々を冷凍ビームに変えてガブリアス等のドラゴンに対して行動できるようにしました。
それに伴い、素早さを特攻に回してボーマンダを確実に落とせるようにしています。


ニョロトノバンギラスを呼ぶ、という事はバンギラスガブリアスの選出をされる可能性があり
攻撃技が熱湯しかない場合ガブリアスに剣の舞を積む余地を与えてしまい、火傷に頼らざるを得なくなります。
砂が舞っている状態においてはガブリアスへの迅速なダメージソースが必要となり、
身代わりを持っているガブリアスを倒せるか否かは非常に重大な問題となるのではないかと。
砂隠れの可能性も考慮すると、なるべく少ない行動回数でガブリアスを倒したい。


滅びの唄でターンを稼ぐのも対抗策としてはアリですが、結局後続にダメージが入るため
解決策とはなりえない、というのが自分の考えです。


他にも雨パにとって厄介なカイリューラティオスへの打点にもなるのも何気に重宝しますね。
残念ながらキングドラの身代わりを壊せるほどの数値を確保することは出来ませんでした。
ガブリアスに無防備ではいけないので、物理耐久は実際のところこれが限界です。

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キングドラ(控えめ)竜の波動/ハイドロポンプ/流星群/波乗り@拘り眼鏡
実数値:151(4)-**-116(4)-160(244)-116(4)-137(252)
・A100-C158ユキノオーの吹雪+氷の礫+霰×2を最高乱数×2以外2発耐え
・183-122バンギラスハイドロポンプで0.88以上の乱数で確定
・197-128サンダーを雨ハイドロポンプで0.88以上の乱数で確定
・187-134メタグロスを雨ハイドロポンプで0.87以上の乱数で確定
・157-128ロトムを流星群で1/16ダメ×1込み確定


大きな変更点は特になし。
冷凍ビームを波乗りに変更したのは意外に対処の難しいハッサムへの安定した打点を確保するため。
キングドラに関しては前回のパーティ解説で補完されているため特に触れる事はありません。


ただ、一つだけ触れておきたい事があります。
雨パでは意外だと思われがちですが、眼鏡キングドラは必ずしもニョロトノと同時選出する必要はありません。


すいすい状態によって縛れる範囲が一気に広がるのはキングドラの魅力ですが、
雨パの天敵にはキングドラよりも遅いポケモンが少なくありません。
メタグロスハッサムロトムキノガッサバンギラスユキノオーブルンゲル等)
それらをタイプ一致の水技・ドラゴン技という一貫性を持ちやすい高火力の攻撃技で殴れるのが魅力で、
眼鏡キングドラを採用する一つの理由にもなるのではないでしょうか。


上に挙げた相手を倒す為なら眼鏡ラティアスの方がいいと考える方も多いでしょう。
しかし、ラティアスではバンギラスを倒せないといった致命的な弱点があります。
(拘り草結びは自らが起点となってしまうため選択肢から除外して考えます。)
それに対してキングドラの場合、ラティでは相手できないバンギラスを波乗り2発で倒す事が可能。
仮に後ろからロトム等を出されて半減された場合でも、タイプ一致なので
それなりのダメージを蓄積させる事が可能。次の流星群で確実に対処できるようになります。


中途半端な素早さと中途半端な火力で単体運用するには限界があります。
ラティと違って雷で水タイプに応戦する事ができないのも難点ですね。
ただ、水タイプはテラキオンラティオスの高打点によって十分に殴り勝つ事ができるし、
今回は対バンギラス性能を重視してキングドラにしました。
この選択が本当に良かったとは言えませんでしたが…。

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ラティオス(臆病)流星群/めざめるパワー炎/草結び/身代わり@命の珠
実数値:157(12)-**-101(4)-180(240)-131(4)-177(248)
・182キノガッサのローキックを身代わりが確定耐え
・144ロトムの眼鏡ボルトチェンジを身代わりが最高乱数以外確定耐え
・207-144バンギラスを珠草結びで0.87以上の乱数×2で2発
・187-134メタグロスを珠めざ炎で確定2発


今回の変更点で最大の肝となるのがラティオス
瞑想+サイコショックから身代わり+草結びの構成に変更しています。


ラティオスを採用した目的が相手の水タイプを倒す事であるにも関わらず
前回の対戦会では見せ合い時点でラティオスを選出できないといった事態が頻発してしまいました。
原因は相手のバンギラスの存在で、流星群を後出しで受けられてから
追い討ちでラティが落ちたり一貫している悪・岩技で後続が削られたり…といった不安要素がありました。


これではラティオスを採用した意味が無くなってしまい、
相手のロトムブルンゲルスイクンを処理するのが更に困難になってしまいます。


しかし、今回の変更でバンギラスが見えている場合でもラティオスを積極的に選出できるようになりました。
主な立ち回りとしては、水タイプのポケモンに対して流星群の圧力をかけつつ安全に身代わりを残し
仮にメタグロスバンギラスが出されたとしても、身代わりを盾にめざ炎や草結びで殴り勝つ事ができます。
身代わりのお陰で相手の型判別をする余裕も持てますね。


無理に流星群を打たなくてもいいように身代わりでワンクッションを置くことで、
水タイプ+メタグロス/バンギラスのような組み合わせをラティオス単体で崩せるようになりました。
またスイクンブルンゲルに対するダメージソースとして草結びが非常に有効で、
流星群によって生まれる隙を極力押さえて立ち回れるようになったのが非常に大きいです。


これらの変更によって今回のオフでは選出回数が前回と比べて非常に多くなり、
実際に選出した対戦ではほぼ確実に裏エースとしての活躍を残してくれました。
前回の「瞑想+サイコショック」で対ラッキーグライオンを単体で見られるのは非常に有用でしたが、
数としては明らかにバンギラスの方が多いためそちらを優先しました。


さて、ラティオスの型変更によって穴になった対ラッキーグライオンはどうしたらいいのか。
その回答は次に解説する2体に仕込んでいます。

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ハッサム(慎重)バレットパンチ/とんぼ帰り/剣の舞/羽休め@オッカの実
実数値:175(236)-154(28)-124(28)-**-139(212)-86(4)
・182ガブリアスの逆鱗を最高乱数×3以外3発耐え
・182ラティオスの眼鏡波乗り+眼鏡流星群を最高乱数×2以外2発耐え
・113スイクンの熱湯を最高乱数×2以外4発耐え


素早さを落としてハッサムミラーでも後攻でとんぼ帰りできる可能性を確保しつつ、
攻撃に少し振りバンギラスへのとんぼ帰りの乱数が変動するラインまで上げました。
…これはそこまで重要ではなくて、重要なのが毒々を剣の舞に変えた事。
変化としては割かし普通ですが、これによってハッサムのタイマン性能を底上げしています。


毒々を剣の舞に変えた事で対ブルンゲル性能が非常に怪しくなってしまいましたが、

  • メタグロススイクンを起点に、剣の舞からダメージの蓄積量を上げつつ後続に繋げられる
  • 剣の舞+羽休めによってラッキー+グライオンにタイマンで勝てるようになる
    (但し、ハサミギロチンと炎の牙を持っていないグライオンに限る)
  • ハッサムミラーで一方的に押し負けるのを防ぐ

剣の舞によって得られるこれらの利点の方が重要だと感じます。


メタグロスハッサムを投げる場面が非常に多く、
最近はアームハンマーハッサムを殴るメタグロスが増えており、
素早さ関係が逆転した場合はとんぼ帰りを先攻で撃つ羽目になってしまいます。
これにより、後続にダメージが入るので本来有利なはずのグロスに不利になってしまいますね。


しかし、剣の舞がある場合はメタグロスの前で居座り続ける事が選択肢として残り
回復を挟みながらメタグロスの前で積み続ける事が可能となります。
メタグロス側も常にハッサムのとんぼ帰りを考慮しなければならず、
後続のカイリューを意識して冷凍パンチの選択を迫られる場面が無いとは言い切れません。
ハッサム側は常に回復と剣の舞を選択し続けていればいいので、
メタグロスが冷凍パンチを撃つごとにハッサムの猶予が1ターン得られる結果になります。


こちらの回復に合わせてハッサムへの決定力を出される事もあるので最終的には択ゲーですが、
メタグロスを立ち回りの起点にできてかつ後続へのダメージソースにもなるのが重要。
これは対ラッキーにも言える事で、地球投げ+毒々の定数ダメージにハッサムが相性的に有利なので
慎重に状況を見ながら立ち回りの流れを組んでいけるのが非常に心強い。


また上記以外の場面においても低打点の相手を積みの起点にする事ができて、
本来繋ぎ役であるハッサム自身も決定力として機能できるようになりました。
パーティのコンセプトとも絶妙に噛み合っていましたし、この変更は正解だったと思います。

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テラキオン(陽気)インファイト/ストーンエッジ/でんこうせっか/剣の舞@気合の襷
実数値:167(4)-181(252)-110-**-110-176(252)
・AS252振り


こちらも技を挑発から剣の舞に変更しました。
これも対グライオンを第一に意識しての変更で、グライオンが出るであろうターンに積めれば
少ない攻撃回数でグライオンにダメージを与えられるようになります。


気合の襷を持っているため、インファイトを2発受けられなくて且つ先制技のないポケモン
積みの起点にし、そこから一気に展開していった対戦が実際に何戦かありました。
ハッサムと同様に単体の攻撃性能を高める選択肢を確保した事によって縛れる範囲も広がったので
テラキオンの襷を失わないようにハッサムをクッションにしつつ、
とんぼ帰り(+剣舞)でダメージを蓄積しながらテラキオンで縛れる圏内に入れる事も可能。


こういった組み合わせでテラキオンの襷を温存しながら殴れる場面を作り出せるため、
テラキオンハッサムは非常に相性が良い。ハッサムを起点にするウルガモステラキオンで補完できています。
2体を回してダメージを蓄積し、どちらかが剣舞を積んでから場を一掃する流れも組めますし
見た目以上にこの2体の組み合わせがシナジーしている事を体感できるいい機会でした。

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カイリュー(意地っ張り)逆鱗/地震/炎のパンチ/神速@拘り鉢巻
実数値:182(124)-204(252)-119(28)-**-121(4)-113(100)
・157-136ロトムを逆鱗で0.88以上の乱数で確定
・183-132バンギラス地震で高乱数1発
・182ガブリアスの鉢巻逆鱗を最高乱数以外確定耐え
・182ラティオスの珠流星群を最高乱数以外確定耐え
・最速ラッキー+1


パーティで唯一変更がなかったのがカイリュー
採用理由については前回のパーティ解説に書いてある通りです。


カイリューを扱う上で大事なのが、むやみに逆鱗を撃たないこと。
遅いカイリューがマルチスケイルを犠牲に逆鱗を撃っても精々1体倒すのが限界。
結局死に出しからカイリューを処理されてしまうため、あまり得策ではないかと。
非常に単純な事ですが、これは非常に重要な事なので触れておきます。


逆鱗を撃つために鉢巻ドラゴンを採用するならガブリアスを採用した方が賢明です。
高い素早さから動ける事、砂嵐のダメージが無効である事、そして電気に耐性がある事。
これらの他にも寝言を仕込んで催眠対策の一環として採用できますし、
基本的にガブリアスの方が優秀なのでわざわざ鈍速のカイリューを採用する必要がありません。


では、何故ガブリアスではなくカイリューを採用しているのか。
マルチスケイルによる行動回数の確保・格闘耐性等も理由の一つとして挙げられますが、
神速を撃てる事。これがカイリューを採用している全てと言っても過言ではありません。
カイリューを場に出した時点で、基本的に神速だけ撃っていればいい状況になる事が多く
それまでの段階で神速を半減してくる鋼タイプやバンギラスを取り巻きで削り、
最終的に神速に一貫性を持たせられる状況を作り出す事をカイリューを選出する上で意識したい。
マルチスケイルと最もシナジーしている技は逆鱗ではなく神速であると自分は考えています。
(マルチスケイルによる行動回数の確保=神速を撃てる回数に繋がるため。)


お気づきの方はもう気付いているかと思いますが、
カイリューと同時選出する事が多いハッサムテラキオンにも先制技が入っています。
こちらの駒数を残しておけば、

こういった流れで立ち回りの切り替えが利きますね。


これら3体は打点や攻撃範囲が広い代わりに、素早さ自体がそこまで高くないので
真っ向から殴り合っているとやがて中途半端な素早さが仇となり殴り負けてしまう事も。
そこで個々の先制技によってその状況を半ば強引に打破出来る、というものです。
ハッサムを上手く扱えばこちら3:相手1の状況に持っていく事も出来ます。


例えばこちら3体(テラキオン/ハッサム/カイリュー)が全員手負いで
相手の残り1体がHP満タンの加速バシャーモのみ、といった状況だとします。
ハッサムは珠とびひざげりの圏内と仮想する。)


この時点で相手には3タテを許してしまうように見えますが、

相手の珠反動も考慮すると、実は2〜3体がかりでバシャーモに勝てるんです。


必ずしもこの状況になるとは限りませんが、
こちらの駒数を残しておく事が最終的なアドバンテージに繋がるいい例なので
頭の隅に入れておくといずれ役に立つかもしれません。


ここまで神速をしつこく推していますが、選出時に誰を神速で処理するのか予め決めておくと
カイリューを選出した際に立ち回るべき目標がやや見えてくるので
参考になるかは分かりませんが、カイリューを使う際には参考にして頂けると幸いです。
冒頭で触れたように、ただ真っ向から殴るだけなら鉢巻ガブリアスの方が優秀です。
そのガブリアスとの差別化ポイントとして神速メインでしつこい位に解説させて頂きました。

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対戦ログはまた時間のある時に書いて必ず更新しますので、もう少々お待ち下さい。


このパーティの主な選出パターンは以下の通り。


どの選出パターンにもハッサムが絡んできており、
ハッサムがパーティのバランスを保っているのがここに表れていますね。
とんぼ帰りによる後続へのサポートがいかに大事なのかがよく分かります。


ニョロトノキングドラ軸スタンダード偽装雨パーティ」として、現段階での完成形に至ったと思うので
改めて、こういった形でパーティの痕跡を残しておきたいと思います。
実際のところ、ブルンゲルやドラゴン+天候変化ポケ、エアームドなど苦手な相手は非常に多いです。
ですが、それらの相性の悪さは選出や立ち回りでカバーが利く範囲だと思いずっとパーティを回していました。


この雨パを通して、個々のスペックの高さを見出すいいきっかけになったので
今後パーティを考える際には何かしらの形で活かしていけたらなと思います。


ナットゲル以来の自信を持って誇れるパーティを組む事が出来てよかった!w
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