BW2ニョログドラFINAL 雨の二重奏(デュエット)〜すいすい・トリックルーム〜



ルール:レーティング準拠の見せ合いありシングルバトル6→3

ポケモン 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 備考
ニョロトノ 穏やか 波乗り がむしゃら 守る 滅びの唄 脱出ボタン 雨降らし
キングドラ 控えめ 竜の波動 波乗り 流星群 寝言 拘り眼鏡 すいすい
ボルトロス 臆病 10万ボルト めざめるパワー氷 蜻蛉帰り 身代わり 食べ残し 化身フォルム
クレセリア 控えめ サイコキネシス 冷凍ビーム めざめるパワー炎 トリックルーム ゴツゴツメット
ローブシン 意地っ張り アームハンマー マッハパンチ 冷凍パンチ 雷パンチ 命の珠 鉄の拳
ガブリアス 無邪気 逆鱗 地震 流星群 ステルスロック 気合の襷 鮫肌


※第26回シングル厨のつどいオフではガブリアス流星群→剣の舞、無邪気→陽気で使用

概要・・・その前に

――― 時は2013年3月。
微粒オフでランドニョログドラ+ラッキーの脱出雨パを使い、「霊獣ランドロスはもう限界かなー」という諦めが見え隠れしていた頃。
ニョロトノみたいな低数値よりバンギラスみたいな高数値を使いてえ」という思いが募る。
そこで、当時かなた君や巫kゆーきさんが使っていたバンギガブ入りの高種族値グッドスタッフを参考に
使ってみたかった様々なギミックを試しつつ自分の手に馴染むよう手を加えながら回していました。
参考元のパーティは勿論のこと、数値の高いポケモンはとても強かったです(小並感)


暫くして、とあるポケモンとある組み合わせに取り憑かれる…。

概要


クレセリアローブシンの並びを使ってみたい!」という非常に単純なきっかけから組み始めました。
これらの組み合わせで様々な構築パーツを作り出せますが、今回使用したのはトリックルーム+珠ローブシンです。


注目した大きなポイントとしては、「対雨ミラー戦における回答になりうる」という点です。
今まで使用したパーティでは、キングドラの対処をソーナンスまたはラッキーにほぼ一任していました。
(ラッキーに関しては電磁波+ハッサムorキノガッサの攻撃で見ていた部分もありますが。)
いずれもキングドラの攻撃を受ける前提であり、急所や滝登りの怯み等の不安要素が伴います。
またキングドラと差し違えるためにHPを温存しなければならず、取り巻きにボルトロスラティオスといった
ソーナンスで処理したいポケモンが同居している場合にHP管理が難しくなってしまいます。


しかし、ローブシントリックルーム下ならキングドラに先制でき、
かつアームハンマーによって1発で倒すことが可能です。(命中率には難ありですが。)
取り巻きにソーナンスクレセリアがいた場合はローブシンの選出がやや厳しくなってしまいますが、
その場合はキングドラではなく裏筋の選出をされる可能性が高いと判断する等で別途対応できます。


また、対キングドラ以外の部分でもローブシンは強力な勝ち筋として運用できるのが重要。
高い攻撃と上昇補正による攻撃技を受けられるポケモンはそこまで多くありません。
更にトリックルーム中の限られたターン数で相手を確実に倒すことに期待でき、
かつ仮に耐えられて反撃されたとしても高い耐久力のお陰で並大抵の攻撃技なら1発耐えられる。
これらの要素においても、ローブシントリックルームの相性が非常に良いと言えます。


以上を踏まえ、今回はローブシンを中心としたパーティ構築を行いました。
個々の詳細は個別解説にて行います。

個別解説・・・その前に

この形に至るまでの段階ですが、他の対戦会でも使用していました。
第9回キツネの社mf、関西シングルFESTA、そしてポケフリーク(vol.11)収録の対戦会です。
解説を行うにあたり、当時使用していた形の課題について触れる必要があるため、参考程度に掲載しておきます。

雨の三重奏(トリオ)〜すいすい・トリックルーム・電磁波〜



ポケモン 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 備考
ニョロトノ 穏やか 熱湯 アンコール 守る 滅びの唄 脱出ボタン 雨降らし
キングドラ 意地っ張り 滝登り 逆鱗 身代わり 龍の舞 ラムの実 すいすい
ボルトロス 臆病 10万ボルト めざめるパワー氷 蜻蛉帰り 電磁波 気合の襷 化身フォルム
クレセリア 控えめ サイコキネシス 冷凍ビーム めざめるパワー炎 トリックルーム カゴの実
ローブシン 意地っ張り アームハンマー マッハパンチ 冷凍パンチ 雷パンチ 命の珠 鉄の拳
ガブリアス 陽気 逆鱗 地震 身代わり 剣の舞 ドラゴンジュエル 砂隠れ

個別解説


ローブシン(意地っ張り)アームハンマー/マッハパンチ/冷凍パンチ/雷パンチ@命の珠
実数値:185(36)-211(252)-143(220)-**-85-65
・167-115カイリューを冷凍パンチで1発(0.88〜)
・177-121ハッサムアームハンマー+ステロで1発(0.86〜)
・207-90ブルンゲルを雷パンチで1発(0.86〜)
・207-134ブルンゲルを冷凍パンチ+雷パンチ+ステロで2発(中乱数)
・204カイリューの[1.5倍]逆鱗+珠反動を1発耐え(〜0.98)
・200カイリューの[鉢巻][テクニシャン]燕返し+珠反動を1発耐え(〜0.98)


今回はパーティの主軸であるローブシンから解説します。

概要

基本的にトリックルーム状態で立ち回ることを前提にした採用ですが、
ニョログドラを使うにあたり障害となるナットレイバンギラスに強い点において相性が良い。
相手がこれらを温存すべく交代した場合は控えにアームハンマーで大ダメージを与えることができ、
後続の攻撃技やマッハパンチで倒せる圏内に入れる削り役としても運用できます。

技構成

技構成は相手のキングドラを1発で倒すのに必須のアームハンマー
トリックルーム中にハッサムバレットパンチより先に撃ったり削りの手段としても有用なマッハパンチ
トリックルーム中にカイリューラティオスボルトロス等を1発で倒す手段になりうる冷凍パンチをまず確定。
4つ目の雷パンチはギャラドスブルンゲル、ヤドラン、スイクンへの安定した打点として採用しました。
いずれもキングドラの苦手な相手なので、勝ち筋だけでなく弱点の補完としても優秀ですね。


ウルガモスへの打点が心許ないですが、後述のガブリアスステルスロックを採用することで解決を図りました。
またウルガモスの取り巻きによってはキングドラを選出することでも解決できます。

努力値配分

努力値配分は攻撃を最大にし、トリル中のアタッカーや削り役としての性能を重視しています。
次に物理耐久に偏重した配分としました。これは物理技を被弾する機会が多いと判断したため。
非トリル中にカイリューハッサムと戦うことも少なくなく、またトリル中でも先制技の被弾機会が多いです。
一応破ったパルシェンのストッパーも兼ねているのでここでも活きてきますね。
逆に特殊アタッカーのポケモンの大半は1発で倒せるため反撃を受ける機会がそう多くありません。
そのため、物理耐久に重点を置いた耐久配分となりました。


気休め程度ですが素早さに努力値を割かないことで65となり、
最遅ナットレイ(22)からのジャイロボールのダメージも一応軽減できています。威力2程度の違いですがw
端数の生じない配分にすることで与えられた努力値を満遍なく使用できており、
かつジャイロボールの威力軽減にも寄与できていてちょびっとだけニヤっとしちゃいました。ちょびっとだけ。



クレセリア(控えめ)サイコキネシス/冷凍ビーム/めざめるパワー炎/トリックルームゴツゴツメット
実数値:197(12)-**-141(4)-137(240)-164(108)-123(144)
・155-93キノガッササイコキネシスで1発(0.87〜)
・204-136スイクンの身代わりをサイコキネシスで1発
・146-100ハッサムをめざめるパワー炎で1発
・156-131ラティオスを冷凍ビームで2発(高確率)
・175-100-130ラティオスを冷凍ビーム+210ローブシンの[鉄拳][珠]アームハンマーで2発(高確率)
・161キングドラの[雨][眼鏡]ハイドロポンプ+ステロを1発耐え(〜0.98)
・素早さ:無補正最速キノガッサ+1

概要

トリックルーム発動要員としてクレセリアを選択。
ポリゴン2やランクルスなど色々試しましたが、高数値で広範囲の相手と戦えることが決め手となりました。
ポリゴン2の耐久力とランクルスの特攻を両立している、と書くと分かりやすいでしょうか。
ボルトロスガブリアスマンムーロトムユキノオーバシャーモ等の多くの相手と戦えるので
ローブシンと同様に雨パの苦手な相手への対策になりうる点も評価しています。

技構成

技構成は採用理由でもあるトリックルームを確定とし、
先程挙げた相手の多くに有効なサイコキネシス、ドラゴンや飛行、カバルドンへの削り手段となる冷凍ビーム、
そしてこれらの技に耐性のあるハッサムナットレイへの打点であるめざめるパワー炎を選択。


いずれもローブシンで戦える相手ですが、トリックルーム中のターン数に限りがあるので
クレセリアである程度ダメージを与えておきローブシンの負担を軽減する目的があります。

努力値配分

努力値配分はまず最低限の特殊耐久として、キングドラの雨眼鏡ハイドロポンプ+ステロを耐えられる値を確保。
対雨パミラーを想定してトリックルームを採用しているため、雨状態でキングドラクレセリアが対面した状況で
トリックルーム」を使えるようにする必要があると判断。
可能ならマンムーつららばり込みで耐えられると良かったですが、さすがに数字が足りませんでした。
立ち回り単位で十分に精査できていない部分なので、耐久値については煮詰める余地がありますね。


次に素早さを123に設定。雨パに選出される襷ガッサを一番に意識しています。
元々は珠ハッサム抜きの118でしたが、ユキノオーキノガッサと戦うことが多いので更に上げました。
欲を言えば最速ノオージバコ抜きの124、更に言えば陽気ガッサ抜きの135まで欲しかった所ですが、
耐久に努力値をがっつり割いたので実現できませんでした。


最後に残りの努力値を全て特攻に配分し、削り役としての性能を重視しました。
トリックルーム使用前に相手を削り、残りHPを減らせばでローブシンのアムハン/冷パンが一貫するようになり
相手の手持ちを減らせば残り少ないターン中にローブシンで殲滅できることに寄与できます。
またローブシンを組み合わせない時でも、後続のボルトロスキングドラで倒せる圏内まで削れるのが重要。

持ち物

持ち物はゴツゴツメットを選択。カイリューマルスケやガブリアスの襷、ココドラの頑丈を削ることを初め、
ダメージの蓄積による削りとしての運用を目的としています。


前者の効果は主に雨選出にクレセリアを組み込んだ際に真価を発揮し、ステルスロックを疑似的に再現できます。
例えば先発ボルトロス+控えガブリアス(他、クレセに後出しできる駒がいない取り巻きを想定)の並びに対し、
ボルトロスの攻撃を受けながら倒した後にガブリアスが場に出た場合、クレセは逆鱗を耐えることができず
グドラも襷を盾に突破されてしまうため、これでは負けてしまいます。
そこでクレセにゴツメを持たせ、逆鱗を撃たせることで襷を削りキングドラが動きやすい状況へ持ち込みたい。
持ち物枠は比較的自由度が高く、ラムやオボン、達人の帯、メンタルハーブなども候補に挙がります。
最近は挑発を持ちのボルトロスが多いので、メンタルハーブを持たせても良さそうです。



ガブリアス(無邪気)逆鱗/地震/流星群/ステルスロック@気合の襷
実数値:183-151(4)-115-132(252)-94-169(252)
・155-131ラティオスを流星群で1発
・207-136スイクンを流星群+177ボルトロスの10万ボルトで2発

概要

ウルガモスキュウコン、霊獣ボルトロス、サンダーに弱くなくてかつバンギラスに強い駒として採用。


当初はドラゴンジュエル+身代わり剣舞の所謂「逆電磁波」を意識した構成でしたが、
最終的に襷ステロによってローブシンをサポートする形に変更しています。
自身の攻撃性能が著しく落ちてしまったものの、確実な削りとサポートを行うことで
後続のローブシンが動きやすい状況作りに寄与することを重視しました。
この枠はまだ煮詰め切れていない部分なので、他に適役がいるかもしれません。

持ち物

ステルスロックを撒くだけなら襷以外の持ち物でも可能ですが、
ラティオスボルトロスを削り、後続のクレセブシンやニョログドラに繋げることも想定しており
その場合強引に居座って殴る必要があるため持ち物は気合の襷に。

技構成

まず、持ち物と合わせてラティボルトを削る技をして流星群を選択しました。
この場合で特に意識すべきはラティオスを倒すことで、これはクレセリアのHP管理にも関係します。


ラティオスは龍の波動や流星群でガブリアスを攻撃してきますが、
タイプ一致でかつ高威力の技のためクレセリアが大ダメージを受けてしまいます。
そのため、襷を盾に行動→クレセに退いてトリックルームという立ち回りを行えず
ガブリアスを切らざるを得ない状態になり、トリル終了後のケアができず負けるケースが発生します。
そこでラティオスを流星群で倒して相手の頭数を減らすことで無理にステロを撒かなくていい状況を作り、
控えのクレセブシンで相手の2体を倒す流れに持ち込みたいところ。


ボルトロスに対しては流星群で1発削り、クレセリアでめざ氷を受けながらボルトを処理するよう動きます。
クレセが挑発を受けたらガブリアスを捨てつつ再度クレセを出してトリル展開、
挑発をされなかった場合はそのままトリル展開に持ち込み攻めていく。


ラティを倒してかつボルトを削るだけならドラゴンクローやダブルチョップでも十分ですが、
ボルトがゴツメやジャポを持っている可能性も考慮すると非接触技である流星群の方が安全だと考えています。

努力値配分

努力値配分は前述の流星群の採用に伴いCS252振り。
ほぼ無振りなので攻撃が低く、逆鱗や地震の威力が非常にしょっぱくなりました。
特に数値の低い逆鱗は一貫させられない弱い技だと個人的に考えているため、
この枠には炎技や吠える、雨乞い等の技を仕込んでみてもよさそうです。



■ 化身ボルトロス(臆病)10万ボルト/めざめるパワー氷/蜻蛉帰り/身代わり@食べ残し
実数値:161(52)-121-95(40)-166(164)-100-179(252)
・155-131ラティオスをめざめるパワー+ステロで2発
・175-101-131ラティオスを蜻蛉+114トノの[雨]波乗り+161グドラの[眼鏡][雨]波乗りで3発(高確率)
・207-131-126[砂]バンギラスをめざめるパワー+蜻蛉帰り+161キングドラの[眼鏡]波乗りで3発
・207-136スイクンを10万ボルト+132ガブリアスの流星群で2発
・200ハッサムの[鉢巻][テクニシャン]でんこうせっかを残飯込み2発耐え
・182ガブリアスの逆鱗+1/16ダメージを1発耐え(〜0.98)
・182キノガッサの[テクニシャン]マッハパンチを身代わりが1発耐え

概要

水タイプに打点があり、かつドラゴンを上から殴れる枠としての採用。
身代わり残飯+蜻蛉帰りの組み合わせが異彩を放っているかと思います。
当初は気合の襷を持たせた削り役として運用していましたが、
トリルサポートを行う都合でガブリアスに襷を渡したため、このような構成に変更しました。

ボルトロスについて

現在の構成に触れるために、まずボルトロスを襷で運用する際に意識した点について軽く触れておきます。


襷で採用した主な理由としては先発でドラゴンやボルトロスを確実に削ることで、
特にラティオスガブリアスの相手をする意味合いが非常に強いです。
相手の持ち物を確認しつつダメージを与えて、後続のアタッカーで倒せる圏内まで削る働きをしていました。


また蜻蛉帰りを搭載して霊獣ランドロス時代の脱出雨パの立ち回りを疑似的に再現しており、
めざ氷や10万ボルトで削った後に蜻蛉帰りから雨展開に持ち込むことを狙っていました。


スカーフ霊獣ランドロスと比較した場合の最大のメリットは瞑想ラティオスに強くなるという点です。
めざ氷→めざ氷[瞑想使用後]→蜻蛉帰りで175-101-131ラティオスを倒すことができ、
かつ瞑想後のジュエル流星群を襷で止めることができるのでクレセリアニョロトノの被害を抑えられます。
更に相手の頭数を減らすことでメインアタッカーのローブシンキングドラの補佐にも繋がります。


逆に大きなデメリットとしては威嚇がなくなり、ニョロトノの被ダメージが増えたことでしょうか。
逆鱗を使う物理ドラゴンに対してはを盾に1:1交換を狙うことで負担を軽減させられますが、
この点はバンギラスが非常に重くなってしまう要因として大きく影響していました。
それがトリルブシンや身代わり剣舞ガブリアスを取り巻きに選択することに繋がっていた訳ですね。

技構成(主に身代わりについて)

さて、ここで本題。
このパーティにおいてボルトロスに要求していることは以下の通り。

  • ドラゴンに弱くない削り役としての機能
  • 1回の確実な行動で相手の構成を大まかに判別すること

これらの要求を気合の襷以外で満たせないか考えたところ、悪戯心+身代わりに辿り着きました。


対ドラゴン性能に絞った行動の保証を目的とした場合、ラティオスガブリアスには初手身代わりが安定します。
(詳しく書き並べていくと長くなるため割愛)
そこから想定し得る相手の構成を大まかに割り出して2ターン目以降の選択に繋げます。
なお唯一穴となるカイリューに対しては先発でボルトを出さない等の工夫が必要となります。


身代わりを採用する利点は他にもあり、

  • 光の壁/リフレクター/トリックルーム/追い風等ターン数の限られた戦術の時間稼ぎを狙える
  • ポイヒガッサのハメ態勢を切り返せる(※ただし択ゲー)
  • レパルダスドーブルの並びを対策できる(※相手の身代わりを壊した後はイカサマと胞子の択ゲー)
  • ニョロトノの滅びの歌から繋ぎ、身代わり連打でターンを経過させる

主に以上のことが挙げられます。
上3つはパーティの弱点の対策に繋がり、最後の1つは勝ち筋となりうるため採用の余地は大いにあると感じます。


代わりに電磁波を失ったことで勝ち筋に繋がる選択肢を潰す結果となりましたが、
ガブリアスローブシンに身代わりを仕込むなりして始めて有効活用できる物だと考えているため
今回は特に問題ないでしょう。相手のボルトロスの対処がやや面倒になりますが。


他の攻撃技は安定したダメージソースとなる10万ボルト、
ドラゴンやキノガッサ、霊獣ボルトへの打点となるめざめるパワー氷、
脱出雨展開の補佐になり、かつバンギやノオーの交代に合わせて撃ちアドバンテージを拾える蜻蛉帰り。
身代わり残飯+蜻蛉帰り持ちという非常に欲張った構成のボルトロスとなりました。

持ち物

身代わりの採用理由・メリットを考慮すると何度も使う場面が多くなるので食べ残し。
身代わりがただの様子見で終わった際の損失分をカバーでき、試行回数の確保にも繋がります。

努力値配分

CS252振りをベースに、HPを残飯回復量が増える160以上に設定。
防御を鉢巻ハッサムでんこうせっか2発耐え(残飯込み)の値を確保すると
副産物でガブリアスの逆鱗を耐える値になり、かつ必要な特攻のラインも満たせる値になりました。


防御は200ガッサのテクニマッパを身代わりが耐えるラインまで上げるか、
もしくは全て特攻に配分するかのどちらかを選択するのがベターだと思います。
パーティ全体で襷キノガッサが重いので、防御をがっつり上げてみても良さそうですね。
その場合は以下のような配分になります。


実数値:161(52)-121-102(96)-159(108)-100-179(252)
・207-136スイクンを10万ボルト+132ガブリアスの流星群で2発
・182ガブリアスストーンエッジを1発耐え
・200ガブリアスの逆鱗を1発耐え
・200キノガッサの[テクニシャン]マッハパンチを身代わりが1発耐え(〜0.99)



ニョロトノ(穏やか)波乗り/がむしゃら/守る/滅びの歌@脱出ボタン
実数値:189(188)-**-96(4)-114(28)-157(180)-104(108)
・182ラティオスの[1.5倍]流星群+ステロを1発耐え
・200ラティオスの[1.5倍]流星群+1/16ダメージを1発耐え(〜0.99)
・197ボルトロスの[1.5倍]ボルトチェンジ+1/16ダメージを1発耐え
・205ウルガモスの[+1][ジュエル]虫のさざめき+1/16ダメージを1発耐え
・161パルシェンの[+2]ロックブラストを5発耐え(高確率)
・207-126[砂]バンギラスを波乗り+161キングドラの[眼鏡]波乗りで2発(高確率)
・325-151[輝石]ラッキーをがむしゃら(HP残り43想定)+[雨]波乗りで2発(0.86〜)
・201-101[輝石]ヤドランをがむしゃら(HP残り43想定)+[雨]波乗りで2発
・素早さ:無補正最速ラッキー(102)<x<無振り85族(105) を満たす値

概要

雨降らし枠。解説を後半に持ってきたのは、実は構築の後半で雨による補完が決まったためです。
従来通りの脱出ボタン持ちで運用し、後続のキングドラと併せてクレセブシンの弱点を補完していきます。
特に意識しているのが相手のクレセリアウルガモス、そしてラティオスの3体。
いずれもこちらのクレセリアが隙を見せる相手でかつローブシンもタイマンで不利な相手です。

技構成

今回はニョロトノの技構成に大きくテコ入れを行いました。
またテコ入れを行うにあたり、どなさんの記事を参考にさせていただきました。
【参考元:【シングル63】襷グドラ入りニョログドラボルト(☆どなとヤンマの放浪記)


大きなポイントはがむしゃら。
脱出ボタン消費後のニョロトノは基本的にHPを半分以上消耗しているため、
がむしゃらによって相手を削ることで後続のキングドラボルトロス等で倒せる圏内に入れる動きができると感じ採用。
後ほど解説しますが、この技によってスイクン入りに対しても躊躇なく雨選出をできるようになりました。


この技はスイクンクレセリアナットレイ、ラッキー、ヤドラン等の耐久ポケモンに対して特に有効です。
いずれもニョロトノからの有効打がなく、かつ補助技による妨害も有効に働きづらいですね。
ですが、がむしゃらを撃ってみたらどうでしょう。いくら回復されようが安定したダメージを与えられます。
基本的にニョロトノは使い捨て気味の扱いですが、がむしゃらによってニョロトノにも明確な付加価値が生まれました。


耐久ポケモン以外にも水技に後出しされるユキノオーラティオスへのダメージソースとして優秀で、
キングドラの水技が一貫する状況に持ち込めば一気に立ち回りやすくなります。


波乗りはがむしゃらと併せて倒せる範囲が広がることを買って採用。
熱湯の事故誘発に期待できなくなることを差し引いても波乗りで十分だと判断しました。
滅びの歌は身代わりスイクンや身代わりクレセリアを流したり残り1体の相手を確実に処理する手段として採用。
守るは滅びの歌とセットで使えるだけでなく、ボルトロスの身代わりと同様にターン稼ぎとして活用できます。


普段採用していたアンコールについては、相手がアンコールを警戒して交代するか否かの択ゲーが生じる要因となり
立ち回りの安定感を削ぐことに繋がると判断して採用を見送っています。
ただ、これにより先発でライコウと対面した際に壁を2枚貼らせてしまう懸念も生じるため
その点については取り巻きで解決を図る必要がありますね。(そこまで対策を考えてなかった言い訳)


守るに関してはムーンさんが使用されていたこらえるでも良さそうです。
脱出ボタンを発動させないために、火力をブーストさせてニョロトノを処理する事例が多く見られるため
(竜舞ジュエルor珠カイリュー、瞑想ジュエルラティオス、眼鏡ボルトロス
ニョロトノを温存する要求を満たす技として非常に有効です。

努力値配分

特殊耐久に多く配分し、ラティオスウルガモスの攻撃を確実に耐えてキングドラへ繋ぐことを意識。
特に対ラティオスを重視しており、対カバドリ戦において眼鏡流星群を被弾した後にステロ分のダメージを耐えて
再度雨状態に切り換える必要があるため必要不可欠のラインだと考えています。


次に素早さを104に設定。この意図としては以下の2点が挙げられます。

  • ラッキーに先制でがむしゃらを撃つ →103以上
  • スイクンクレセリアに対して滅びの歌から判定勝ちを狙う →104以下

なお、これらの条件を満たすなら103で十分ですが、
素早さが103の神速スイクンに先制でがむしゃらを撃てるワンチャンを生めると感じ104に上げています。


対ラッキーについては、前述の4体がラッキー入りの受けループを崩せない構成になってしまったため
超絶強引ではありますが先制がむしゃらで削ることにしました。
電磁波で麻痺を盛られることも考慮すると非常に不安定な対策なんですが。


スイクンクレセリアについては、特防を高めに設定したことで行動回数を稼ぎやすくなりました。
終盤のラス1同士で対面するケースも少なくなく、滅びの歌で判定勝ちを狙える保険は重要だと考えています。

その他:脱出ボタンニョロトノの取り巻きについて

今回のパーティを通して、脱出ボタン持ちのニョロトノ関連の組み合わせについて考えを改めさせられました。


今までは脱出ボタンニョロトノを使うには対面した相手の襷を割る蜻蛉帰り(orボルトチェンジ)が必須だと考えており、
スカーフ霊獣ランドロスやスカーフ霊獣ボルトロスライコウ等をパーティに組み込むことを意識しすぎていました。
(スカーフ霊獣ランドロス+ラッキーの形がまさにその典型例)
それにより、スカーフ持ちを採用することによる立ち回りの自由度低下をカバーすることを考えなければならず
立ち回りを周知された状態で戦わざるを得ないこともあり脱出雨パとしての形をまとめられませんでした。


話を戻して。今回のパーティに関しては、雨選出を行った場合に以下の組み方に言い換えられます。
【高火力かつ広範囲のアタッカー+ニョログドラ】
これまで触れてきた4体の解説で「削り」という単語をしつこい程に多用してきたのは、
実はこういった構築意図があるためです。


要するに1発殴ってから脱出してキングドラで縛るということですね。
スカーフ霊獣ランドロスの時と比べて被弾回数が1回分増えてしまいますが、
その代わりに相手のパーティに合わせて3体目のポケモンを選択しやすくなりました。


また全員の火力を高めに設定することで、個々が削り役だけでなくフィニッシャーとして立ち回ることも可能となりました。
雨選出を謳いつつ、実際はキングドラを削り役として使い3体目のポケモンの攻撃を一貫させる
…といった動きを行えるので選出の幅が非常に広がりました。
この点についてはスカーフ霊獣ランドロスで使っていた経験から学んだことです。


以上を踏まえ、【高火力かつ広範囲のアタッカー+ニョログドラ】という形が自分の脱出雨パ(雨選出)に対する結論となりました。
補足終わり。



キングドラ(控えめ)竜の波動/波乗り/流星群/寝言@拘り眼鏡
実数値:151(4)-**-115-161(252)-115-137(252)
・182マンムー地震+氷の礫を2発耐え
・187-131ラティオスを竜の波動で1発
・157-161ロトムを竜の波動で高乱数2発

概要

おなじみメインアタッカー。パーティ全体で苦手なラティオスを縛る他、
クレセリアの苦手なウルガモスクレセリアを一気に削る目的もあります。

技構成・持ち物

採用理由に伴い、従来通りの拘り眼鏡による特殊アタッカー構成となりました。


なお当初はラムの実+身代わり竜舞の構成で使用していました。
ローブシンの苦手なバンギグライ(+ボルト)の並びをラム竜舞グドラ1体で対処するためです。


ですが、実際はグライオンよりウルガモスに対してキングドラを出すことが多く、
竜舞グドラではウルガモスと同居しているパルシェンキノガッサにほぼ無力なため
結果として相手のウルガモスが重い部分を十分にカバーできていないという結論に至りました。
更にはクレセリアへの打点も心許なく、ゴツメクレセリアが重くなる要因でもありました。


なお第2回とりおふ!では眼鏡型に差し替えて使っていました。
実際にキングドラを選出する機会が急増したため、この枠は眼鏡型の方がパーティに合っていると考えています。


その他は特筆すべき項目がないため割愛。
寝言はキュウコン入りやフシギバナ入りにもキングドラを出せるように搭載。オマケでポイヒガッサへの気休め程度の切り返しになる保険。
水技はウルガモスクレセリアを確実に削る波乗りで使いましたが、
ライコウに薄いのが気になる方はハイドロポンプで使っても特に問題ないと思います。

あとがき

解説は以上となります。
脱出雨パの結論…と言うには結果がついてきませんでしたが、
約1年間、脱出雨パを考えてきたことに対する総括として掲載したいと思います。


思い返せば、脱出雨パを使ってキツネの社mfを優勝したのがちょうど1年前の今頃。
最終的な戦績は右肩下がりでしたが、当時はオフの予選を5連続で抜けられていたり(社mf/わふおふ/北大阪/あんぐら/シングル厨)、
またポケフリーク vol.11の対戦会では5勝1敗で単独優勝を収められたりと、脱出雨パには非常にお世話になりました。


ニョログドラに関して言えば、BWの頃から2年半もの間ずっと使い続けてきたんですよね。我ながらビックリ。
(途中でバンドリやラッキー入り、キュウコン入りに浮気しましたが。)
BWはもう終わり、またXYでもニョログドラを使い続けているのかは分かりませんが
是非とも雨パによって培った経験をXYでも活かして行けたらなと思います。


最後になりますが、記事を閲覧してくださった皆様ありがとうございました。
XY以降でも引き続きご愛顧いただけると大変幸いです。
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