【シングル66】メガバシャーモ軸(第16回夜空杯使用)



ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
バシャーモ バシャーモナイト 大文字 めざめるパワー氷 馬鹿力 守る 加速
ナットレイ 綺麗な抜け殻 タネマシンガン ジャイロボール 宿木の種 ステルスロック 鉄の棘
サザンドラ 拘りスカーフ 悪の波動 流星群 蜻蛉帰り 大地の力
マンムー 命の珠 地震 氷の礫 氷柱針 馬鹿力 厚い脂肪
スイクン ゴツゴツメット 熱湯 絶対零度 眠る 寝言
ニンフィア カゴの実 ハイパーボイス めざめるパワー地 瞑想 眠る フェアリースキン


ご無沙汰しています。約半年ぶりのパーティ記事です。
今夏はシングル厨にスタッフ参加すらできなかった程の有り様でしたが、徐々にポケモンに触れられる状態に戻りつつあります。


真皇杯シーズンや5月に行われた船堀オフで使っていたパーティを公開するタイミングも見事に逃していますが
下書きは保存してあるので気が向いたら公開します。今のシングル6→3がどうなっているのか全く分かりません。
…気を取り直して、今回もシングル66の記事です。


10/11(日)に行われた第16回夜空杯に参加してきました。
結果はブロック予選を4勝1敗の1位タイで2位通過。決勝トーナメント1回戦でcloudiaさんに負けてベスト16。


今回の対戦会は過去に行われた会のルールとは一部異なり、以下3点での変更がありました。

  1. 対戦で使用できるポケモンに「準伝説」系のポケモンを追加
  2. 対戦で使用できるポケモンに「ポケムーバー」経由で過去作品から移動したポケモンを追加
  3. 対戦中に「ねむり」状態にできるポケモンの数を"1体制限"から"無制限"に変更


これらの変更により大きな変化が起こりそうに感じたのは「状態異常」。
シングル6→3でもお馴染みのキノガッサによるキノコの胞子+身代わりのハメ戦術、ステルスロック+欠伸の所謂「欠伸ループ」をはじめ、
準伝説系ではサンダー、スイクンクレセリアボルトロス等の状態異常を絡めた戦術をとるポケモンが多く参入してきました。
そのため、状態異常によってペースを握られないよう立ち回ることを念頭に置いてパーティを組みました。

概要

メガバシャーモをエースとして使いたいという思いつきから組み始めました。
スイクンを意識した電気タイプや草タイプに対して技の通りが良く、また電気タイプの枠でロトムよりサンダーを優先して採用されると予想。
また、準伝説系を絡めた受け回しをメガボーマンダゲッコウガで崩すパーティが増える所にも刺さると考えました。


メガバシャーモを使うにあたり対策したい筆頭が相手の水タイプ。
特にフェアリータイプを併せ持っていて且つ先制技で対処されるマリルリは意識せざるを得ません。
そこでナットレイを採用。馬鹿力や太鼓への不安要素はありますが、主力技に対して交代で出しやすい性能を重視しました。


次に決まったのがサザンドラ
主にナットレイを使うにあたり障害となるゴチルゼルを意識しての採用となります。
ナットレイを失うことで受けが一気に脆くなってしまうため、綺麗な抜け殻を持たせることと合わせてゴチルゼルへの対策としました。
めざめるパワー炎や後述のスイクンへの草結び、10万ボルトを半減できるため
拘り持ちのゴチルゼルを起点に蜻蛉帰りから立ち回りを組み立てられます。


マンムーは主に相手のドラゴンやジャローダを先制で倒せる手段を確保する他、
相手のステルスロック要員(カバルドンバンギラスガブリアスランドロス等)に強い駒として採用。
バシャーモで相手をしたくないボルトロスやサンダーに氷技が有効な点も評価しています。


ここまでの4体がすんなり決まり、残り2枠で耐性面の補完を組んでいきます。
眼鏡ブルンゲルやチョッキマリルリサーナイト、瞑想身代わりクレセリア等の候補が挙がっては消えていきましたが
最終的にスイクンニンフィアの2体に決定。


スイクンは相手のバシャーモファイアローヒードラン等の炎タイプと殴り合える枠として採用。
またバシャーモに対して繰り出されるクレセリアやヤドランといった高耐久のポケモンを無理やり対処する役割も兼ねます。


ニンフィアは先述のスイクンが苦手とする身代わりを絡めた戦術に対する誤魔化しの他、
パーティに不足している催眠耐性や悪耐性、格闘耐性の部分を補完してもらいます。


最終的に以上の6体となりました。
技構成等の詳細は以下の個別解説にて触れます。

個別解説


バシャーモ(うっかりや)大文字/めざめるパワー氷/馬鹿力/守る@バシャーモナイト
実数値:H167(96)-A181(4)-B100-C198(236)-D90-S142(172)
メガ前:H167(96)-A141(4)-B90-C176(236)-D81-S122(172)
・H193-B127ヒードランを馬鹿力で1発
・H197-B150-D111サンダーを大文字+馬鹿力+ステロで2発
・H157-B174-D128水ロトムを大文字+馬鹿力+ステロ×2で2発
・素早さ:最速ヒードラン+1
・HP:6n-1


技構成は特殊寄りにし、メガボーマンダやゴツメ持ちの相手からの被害を抑えることを意識しました。
中盤以降の死に出しや後述するサザンドラのとんぼ返りで場に繰り出し、有利対面から相手に負担をかけていきます。
序盤〜中盤はバシャーモの攻撃が通らない相手を取り巻きで処理していき動きやすい盤面を作りたい。


技構成は特殊メインのバシャーモでよく見られるタイプ一致技+めざ氷+守る。
めざ氷の採用理由は前述の通り対メガボーマンダ。他にも格闘技のダメージを抑えるべく繰り出される霊獣ランドロスにも有効。
大文字はサンダーやクレセリア等のゴツゴツメットを持つ可能性のある耐久に対して連発できる攻撃技。
馬鹿力はサザンドラギルガルドの並びに対してリスク無しで打てる格闘技として採用。守る持ちのヒードランに対して択ゲーにならずに済む利点も。
守るは自身の素早さを上げるのは勿論、壁ターンや天候ターン、状態異常によるダメージ稼ぎなど恩恵を得られる場面は少なくありません。


炎技をオーバーヒートにするとメガゲンガーギルガルドを1発で倒せたり命中率が上がったりするメリットがあります。
しかし、特攻が下がった所にメガボーマンダや霊獣ランドロスグライオンを繰り出す選択肢を与えてしまうため大文字を選択しました。


努力値配分は特攻と素早さを中心に、素早さからいくつかHPへ割きました。
命の珠と比べて耐久値が上がるため、反動等の蓄積ダメージでバシャーモを倒すプランを崩すことにも期待できそうです。
素早さは最速ヒードランを意識。ナットレイを採用する都合で必ず隙が生まれるため、メガシンカ後の状態で守るを挟まずに行動できるようにしました。
他にも、ねばねばネットを採用したパーティにいる最速メガヘラクロスに対して守るから切り返すことができます。


攻撃は最低限のラインで確保したため、格闘技はスイクンロトム等の水タイプへのダメージソースとしては期待できません。



ナットレイ(のんき)タネマシンガン/ジャイロボール/宿木の種/ステルスロック@綺麗な抜け殻
実数値:H181(252)-A126(92)-B179(92)-C**-D145(68)-S22
・H204-B154スイクンの身代わりをタネマシンガンで2発
・A227ギャラドスの[+1]地震+ステロを2発耐え(1.00×2以外)
・A182マンムー/ガブリアスの[珠]地震を2発耐え


対水、フェアリー枠。眼鏡ゴチルゼルに捕まり早期に倒される事態を避けるために抜け殻持ちで採用。
回復ソースが宿木の種のみのため「受け」ではなく「クッション」としての意味合いが強いです。
取り巻きのアタッカーが相手の水タイプを誘いやすく、序盤からナットレイを繰り出せる機会は少なくない。
早い段階でステルスロックを撒き、相手の交代を誘いつつダメージを蓄積させて後続のアタッカーで〆る流れを組みたいところ。


攻撃技のタネマシンガンは身代わり持ちのスイクンクレセリアを意識。
後述のスイクンが身代わりに無抵抗な構成となったため、最低限これらに起点にされないための保険として確保しました。


努力値配分はマリルリギャラドスマンムーへ繰り出す機会が多いと踏んでHB重視。
Aラインは図太いHSベースのスイクンを仮想敵に設定して少し上げています。



サザンドラ(控えめ)悪の波動/流星群/大地の力/蜻蛉帰り@拘りスカーフ
実数値:H167(4)-A**-B110-C194(252)-D110-S150(252)
・H155-D130ラティオスを悪の波動+ステロで1発
・H145-D90ルカリオを大地の力で1発
・H198-D127ヒードランを大地の力で1発
・C192メガルカリオの[適応力]真空波+ステロ×2を1発耐え


ナットレイゴチルゼルの対面になった際に退き先が欲しいので、エスパーへの打点と炎技耐性を併せ持つサザンドラを採用。
拘りスカーフを持たせ、ゲッコウガやスターミー、メガゲンガー等の高速アタッカーに強い駒として運用することも視野に入れています。
基本的には序盤〜中盤にとんぼ返りから有利対面に持ち込むことを意識して立ち回ります。


大地の力はヒードランメガルカリオを対処できる打点として試験的に採用。
実際にはとんぼ返りか悪の波動しか打たないと考えているので、この枠は何が入っても特に不便しないのではないかと。


性格は素早さを伸ばす必要を感じなかった(スカーフ霊獣ランドロスぐらい)ので、悪の波動のダメージを底上げする控えめを選択しました。



マンムー(陽気)地震/氷柱針/氷の礫/馬鹿力@命の珠
実数値:H185-A182(252)-B101(4)-C**-D80-S145(252)
・H207-B134ブルンゲル地震で2発(102〜120)
・H207-B91ブルンゲル地震+氷柱針2発+ステロで3発
・H181-B187ナットレイ地震+馬鹿力で2発(残飯回復×1込み、高確率)


バシャーモに並ぶ第2のアタッカー。
サンダーに強い他、竜の舞を使ったメガボーマンダやスカーフ持ちのサザンドラへのストッパーとしても期待できます。
またバシャーモと同様に単体でサザンドラギルガルドの組み合わせを崩せる攻撃範囲を備えています。


技構成は有利対面からガンガン負担をかけられるようフルアタ構成を選択。
タイプ一致技を等倍以上で通しやすいポケモンなので、交代読みでしか打つ機会のなさそうな技を除外した結果この4つに。
馬鹿力はマンムーに後出しされた手負いのナットレイや水ロトムを倒す手段として使います。


素早さは耐久寄りのサンダーやヒードランキノガッサを意識した最速。


地面技や氷技が相手のパーティに一貫している時は序盤から積極的に繰り出して負担をかけていきたい。
スイクンをホイホイ呼ぶので、ステロと地震でがっつり負担をかけてバシャーモの圏内に入れてやりましょう。



スイクン(のんき)熱湯/絶対零度/眠る/寝言@ゴツゴツメット
実数値:H205(236)-A**-B165(116)-C130(156)-D135-S94
・H160-D152クレッフィの身代わりを熱湯で1発
・A182ガブリアスの逆鱗+ステロを2発耐え(1.00×2以外)


THE☆誤魔化し枠
ここまでで触れた4体は攻撃面で補完し合っていますが、耐性面があまりに脆すぎるのでスイクンで無理やり補うことにしました。


スイクンで誤魔化したい相手が主に以下の方々。


続いて、これらの相手をする上でスイクンに要求される要素。

  1. 水技
  2. 回復ソース
  3. 状態異常への耐性
  4. 物理耐久
  5. 相手の耐久を崩す手段

仮想敵があまりにも多すぎる上に、いずれも状態異常でスイクンが逆に対処される可能性を無視できない方々ばかり。
特にナットレイをパーティに入れる都合上、最低でもヒードランファイアローには厚くしなければなりません。
こんなにも欲張りな悩みを解決してくれる都合の良い技構成なんて果たしてあるのでしょうか。


…あったんです。
以上を経て、眠る+寝言と絶対零度を搭載したゴツメスイクンを採用する運びとなりました。
回復したい場面が多々発生することが予想されたため、素眠りによる隙を寝言で誤魔化しています。
なお、身代わりや瞑想を絡めた構成は「相手を詰ませる」要素が強くなり、耐性面を補完したい要求にはそぐわないため採用を見送りました。


普段シングル6→3でスイクンをほぼ全く使っておらず(まともに使うのは3年半ぶり)立ち回りのイメージが掴めなかったので
「基本的に相手の交代を誘いつつ熱湯やゴツメでダメージを稼いで情報を引き出す」ことを念頭に置いて立ち回ることにしました。
そのため基本的に絶対零度は打ちません。
しかし、中盤以降で相手が耐久ポケモンを投げてくる所に絶対零度を差し込む機会は何回かありました。


冷凍ビームを持っていないことが判明した途端にメガボーマンダの龍の舞や身代わりに無防備になる致命的な弱点を抱えていますが、
この点に関しては珠マンムーや後述のニンフィアを採用することで誤魔化しています。
その他、瞑想+身代わり持ちのクレセリアや毒+身代わり+守る持ちのスイクンに無抵抗な点は
ナットレイのタネマシンガンやニンフィアハイパーボイスによってこれまた誤魔化しています。


実際に使ってみて、主に対戦の中盤の立ち回りを組み立てる際に重宝した印象。
相手のパーティ内でこの構成のスイクンを倒せないポケモンが誰なのかを見極めやすい構成なのもあり、
定数ダメージの蓄積や絶対零度で相手を崩しにかかる流れをイメージしつつ扱えました。
「取り巻きで倒せる圏内まで削る」という指標をもとに立ち回りを組み立てられる点でもパーティにマッチしていました。



ニンフィア(控えめ)ハイパーボイス/めざめるパワー地面/瞑想/眠る@カゴの実
実数値:H197(212)-A**-B117(252)-C144(8)-D150-S85(36)
・A197メガボーマンダの[スキン]捨て身タックル+ステロを1発耐え(〜0.99)


最後に、キノガッサや欠伸ループへの耐性と悪耐性が不足していたためカゴの実持ちのニンフィアを採用。
瞑想を挟みつつ相手の耐久ポケモンを崩す役割を持たせ、結果的にバシャーモマンムーの攻撃面を補完することにも寄与しています。
またスイクンの項目でも触れたように、身代わり持ちやクレセリアに対抗する手段も兼ねています。
以上から対キノガッサ、対サザンドラ(+対クレセリア)としての採用となるため、
地面タイプのめざめるパワーを持たせることで同時に組まれるヒードランギルガルドにも対抗できる構成としました。


努力値配分はHBベースとし、キノガッサカバルドンに対して行動できる耐久を確保しました。
メガボーマンダの捨て身タックルを耐えられることで、先述のスイクンを起点に立ち回られても被害を抑えることにも繋がっています。


めざめるパワーの枠は欠伸で使っても良さそうに感じました。
低火力アタッカーやサザンドラへ繰り出した後に欠伸ループの態勢に移れるため、汎用的に扱うことが可能となります。
耐久ポケモンのカゴの実を消費させてスイクンの立ち回りの起点にできる付加価値にも期待できますね。

最後に

ややブランクはありましたが、受けによる補完は極力抑えて自分の慣れた攻め寄りな内容で組むことができました。
また自分が今まで組んだことのなかった分野に触れる良い機会になりました。


最後になりますが、主催のくろばさん、スタッフのしんめーさん、めーぜんさん、そして参加者の皆さん、お疲れ様でした。
そして、パーティの草案やスイクンの提案をくれたトルンさんにも大変お世話になりました。
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