第23回シングル厨のつどいオフ使用パーティ 〜襷ニョロトノ軸ニョログドラ雨パ〜




ルール:ランダムバトル準拠の見せ合いありシングルバトル6→3

ポケモン 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 備考
ニョロトノ 臆病 波乗り 凍える風 がむしゃら 滅びの唄 気合の襷 雨降らし
キングドラ 臆病 竜の波動 波乗り 流星群 ハイドロポンプ 拘り眼鏡 すいすい
マンムー 陽気 つららばり 地震 馬鹿力 ステルスロック 拘りスカーフ 厚い脂肪
ハッサム 意地っ張り とんぼがえり バレットパンチ でんこうせっか 馬鹿力 拘り鉢巻 テクニシャン
サンダー 図太い 10万ボルト めざめるパワー氷 身代わり 羽休め ゴツゴツメット
ドクロッグ 意地っ張り ドレインパンチ 不意打ち 剣の舞 身代わり 黒いヘドロ 乾燥肌

概要

ニョログドラ雨パを使用していて不便に感じた点を改めて考えてみたところ、
最終的に「相手の先発にラティオスボルトロスを選出されやすい」という点に行き着きました。
これは、雨状態でキングドラを出すまでの過程でニョロトノや控えのポケモンを削られることで
手持ちの残り匹数だけでなく、相手の控えに別天候に変化させるポケモンがいた場合に不利になる要素となります。
(※雨選出をした場合に限定。)


この考え方に基づくと脱出ボタン持ちのニョロトノが最も利に適っているように感じたのですが、
ラティオスボルトロスの雷でニョロトノを失うリスクや
ニョロトノを対戦に参加させられない(≒対面で攻撃したい相手と戦えない)等の懸念があったため、
ラティオスボルトロスについて別の対策方法を考える必要がありました。


そこで考案したのが、今回使用した襷ニョロトノ
先発に出してもラティオスボルトロスに隙を見せることなく行動でき、
かつ対処することができれば後続のキングドラが立ち回りやすくなる状況も整えられるため
ニョログドラ雨パの新たなパーツとして有用ではないかと。


今回は襷ニョロトノからパーティを組み始めました。その他の詳細は個別解説にて触れていきます。
以下、個別解説。

個別解説

ニョロトノ(臆病)波乗り/凍える風/がむしゃら/滅びの唄@気合の襷
実数値:171(44)-**-97(12)-135(196)-121(4)-134(252)
・167-101ボルトロスを凍える風+[雨]波乗りで最低乱数×2以外2発
・182マンムー地震+氷の礫+1/16ダメージを最高乱数×2以外2発耐え
・147パルシェンの[+2]ロックブラストを最高乱数×5以外5発耐え


概要で触れたように、今回の構築のスタートラインとなりました。
最初に意識した相手が襷ボルトロスラティオスで、襷ボルトロスは凍える風→波乗りで倒すことができ
ラティオスは凍える風やがむしゃらでダメージを与えてからキングドラの波乗りで倒せるようにする目的があります。
また襷によって必ず1発は耐えられるため、HP1のニョロトノを残しておくだけで
他天候ポケとの天候の取り合いにも加勢することができます。気休め程度ではありますが。


がむしゃらはBW2以前からも使用可能でしたが、BW2から追加された凍える風と合わせることで
先制で攻撃されて襷発動→凍える風で相手の素早さを下げる→先制がむしゃら
の流れを決めやすくなりました。
これだけなら後攻がむしゃらでいいんですが、例えば相手のドラゴンとの対面において
凍える風を当てた後に相手は消耗を嫌ってスイクンロトムに交替する可能性もありえます。
その際に、居座り・交替のいずれの場合でもがむしゃらを選択して確実にアドバンテージを得られるため
「読み」のリスクを軽減する意味で凍える風+がむしゃらの組み合わせは有用であると考えています。


またポリゴン2やラッキー、ナットレイユキノオークレセリアギャラドス等の
ニョロトノが本来有効な打点を持てない相手に1発がむしゃらを当てることができれば
後続のキングドラマンムーハッサム等で倒すことも可能となります。


努力値調整は最速を確保した上で特攻を対ボルトロス意識の値に設定し、
残りの努力値で最低限耐えたいマンムーパルシェンの攻撃を耐えられるようにしました。


凍える風を搭載するなら最速111族を抜ける控えめCSベースでも良かったのですが、
最速にすることで相手のカイリューが意地っ張りかどうかを判別できたり
スカーフでないユキノオーに先制でがむしゃらを撃てたりする利点を重視しています。


最も重要なのは、気合の襷にすることで「先発に出しやすくなった」こと。
今までは先発でラティオスボルトロスを見られるポケモンを出さなければならず、
先発との組み合わせによってはニョログドラを選出できなくなる場面も多々ありました。
しかし、苦手なボルトロスラティオスに対抗できる枠として選出できるようになり
ニョログドラ+αの組み合わせの幅が広がったように感じます。


また単純にニョロトノ単体で戦える相手も増え、がむしゃらによる耐久ポケへの抵抗も可能。
ニョロトノに何をさせるか見極めることで選出しても全く腐らない存在になります。

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キングドラ(臆病)竜の波動/波乗り/流星群/ハイドロポンプ@拘り眼鏡
実数値:151(4)-**-116(4)-146(244)-116(4)-150(252)
・A100-C158ユキノオーの吹雪+氷の礫+霰×2を最高乱数×2以外2発耐え
・177-101ハッサムを[雨]波乗りで最低乱数以外1発
・156-130ラティオスを[雨]波乗り+135ニョロトノの凍える風で確定3発


ニョロトノのがむしゃらでで一貫性を作りにいく立ち回りができるため、
拘り眼鏡を持たせて更に一貫性を作りやすくできるよう火力の底上げを図りました。


性格については、バシャーモカイリューギャラドス(素早さ2段階上昇)に対して
雨状態なら必ず先制できる保険がある臆病の個体を使用しました。
控えめの火力も魅力的ですが、上記の保険によって立ち回りに余裕が生まれるので
思考の負担を軽減できる意味でも臆病個体の方が好みです。


キノガッサキュウコンを意識して寝言を搭載すべきか未だに悩んでいますが、
他に切る技がないのもあり、それぞれ目的の異なるこれら4つになってしまいます。

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マンムー(陽気)つららばり/地震/馬鹿力/ステルスロック@拘りスカーフ
実数値:191(44)-169(148)-108(60)-**-81(4)-145(252)
・155-101ラティオスつららばりで高乱数3発
・200キノガッサの[珠][テクニシャン]マッハパンチを最高乱数以外1発耐え
・186カイリューの[1.5倍]神速を高乱数2発耐え


テクニシャンガッサを含むキノガッサ全般への対策・牽制としてマンムーを採用しました。
スカーフを持たせることで最近話題のスカーフテクニシャンキノガッサへの回答にもなります。


気合の襷がニョロトノに回っている都合上、マンムーには別の物を持たせたいので
ドラゴンやボルトロス、サンダー、トルネロスにタイマンでより強くなれる拘りスカーフにしました。
ラティオスボルトロス入りに対してニョロトノ以外でも先発に出せるようになる他、
バンギラスカバルドン等によって天候を上書きされた後でも仮想敵を先制で攻撃できるため
キングドラへの依存度を緩和することにも繋がります。
ボルトロスの電磁波を無効化できる点でも拘りスカーフとは相性がいいですね。


努力値配分は最速をまず確保し、攻撃はラティオスキノガッサ等を倒せるギリギリの乱数圏で確保。
残りを物理耐久に割くことで珠キノガッサマッハパンチまで耐えられるようになりました。
同時に陽気カイリューの竜舞神速を2発耐えられるようになったことで、
竜舞後のカイリューに対して有利な2択ゲーや同速勝負を仕掛けることもできます。


技は、まずドラゴンやボルトガッサグライオンを攻撃するためのつららばりが確定。
つらら落としは身代わり・襷・マルチスケイルを貫通できないため採用せず。
地震マンムーミラーやバンギラスキュウコンテラキオンを攻撃するために必須。
馬鹿力はバンギラスロトム等のような格闘技が一貫する場面で有効です。
また風船持ちのヒードランに2発当てて強引に突破することも可能。
ステルスロックは、氷弱点のポケモンマンムーが対面した状況において
控えのハッサムスイクンで氷技を受けられやすいのを利用した技として採用しました。


具体的には、1週目でハッサムorスイクンが氷技に出されることを確認し、2週目でステルスロックを選択。
そして後述のゴツメサンダーorドクロッグでとんぼがえりや水技を受けながら交替を促し、
再びマンムーへの後出しを強要してダメージを蓄積させていくことが可能となります。


採用理由はあくまで初見殺しでしかありませんが、初見殺しが刺さった時のアドバンテージが大きく
更に単純に攻撃範囲が広くてかつ素早いアタッカーとして残すことができるため
タイマン性能の高さにおいてスカーフマンムーはとても使いやすかったです。
ニョログドラ雨パ以外に入れたら取り巻きをもっと柔軟に選べるはず。

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ハッサム(意地っ張り)とんぼがえり/バレットパンチ/馬鹿力/電光石火
実数値:167(172)-198(236)-120-**-113(100)-85
・182ラティオスの[眼鏡]流星群2連発を最高乱数×2以外2発耐え
・155-90ボルトロスバレットパンチ+ステロで高乱数2発


現時点で相手のユキノオーマンムーバンギラスが辛いため採用。
スカーフマンムーやゴツメサンダーで相手を削ってから先制技で一気に〆る動かし方もでき、
単純に有利な対面を作ってとんぼがえりから展開する立ち回りが強力なので
基本パーティ内の誰とでも組み合わせやすい駒として考えています。


努力値配分は今まで使用してきた配分をベースに多少調整を施しています。
素早さを無振りにしたのはハッサムミラーを意識しての調整で、
鉢巻ハッサムを使用していて相手のハッサムに先制できる旨みが少なく感じたため
序盤での削り合いにおいてハッサム同士の対面から得られるアドバンテージを
多少なりとも得られるように施しておいて損はないと感じました。


素早さを切ることで不安になるバンギラスやノオーはバレットでよく、
本当に困るのは素早さに振ったブルンゲル相手に動きづらくなる時だけだと思います。


素早さ(+防御)を削った分を攻撃に回すと実数値で196になったので
更に特防を攻撃に振り分けて実数値198になるよう効率重視の配分に。
グドラやマンムーがいることでハッサムラティオスへ出す場面が少なくなり、
逆に攻撃を上げて先制技で削る乱数圏を広げる方が今回の採用理由にも見合っています。


攻撃技もいつも通りの構成で使用しました。
ラティオスとしての依存度が下がったため追い討ちを切り、代わりにでんこうせっかを搭載。
バシャーモ+水ロトムの組み合わせに対して苦戦した場面があり、
ゴツメサンダーやステロでダメージを蓄積させ鉢巻でんこうせっかで対処しようと考えました。
パーティが苦手なウルガモスへの攻撃手段としても重宝します。

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■ サンダー(図太い)10万ボルト/めざめるパワー氷/身代わり/羽休め@ゴツゴツメット
実数値:189(188)-**-136(152)-152(52)-110-135(116)
・167-120カイリューをゴツメ+めざ氷で最低乱数以外1発
・204カイリューの[+1]逆鱗+1/16ダメージを最高乱数以外1発耐え
・200ハッサムの[鉢巻]バレットパンチを身代わりが確定耐え
・HP12ココドラのがむしゃら+1/16ダメージを1発耐え
・最速70族+1


第2のキノガッサ対策枠+α。飛行の一貫性を阻止する枠としても重宝します。
この枠は元々ラム瞑想めざ炎ラティオスでしたが、スイクンブルンゲルへの打点に乏しく
更にスカーフマンムーを使用する都合でハッサムへの後出しできるポケモンが必要になり
その結果、これら+キノガッサを見られるサンダーに急遽変更となりました。


なお、ゴツメサンダーの構成全般についてはぺやんぐさんの解説記事を参考にさせて頂きました。

このパーティの場合、ラティオスの後出しを警戒する場面が多いので
10万ボルトは放電でもいいと思います。後述のドクロッグを麻痺でサポートすることも可能。
試行回数を稼ぎやすい構成ですし、相手を麻痺させられた時のアドバンテージも強力ですね。
身代わりはキノガッサのキノコの胞子を回避する手段として重宝します。
岩雪崩を持っていても、身代わりと羽休めを駆使すればPP切れを誘発して粘り勝つことができます。


キノガッサハッサムだけでなくカイリューを強引に対処する枠でもあるので、
カイリューの舞逆鱗を意識した物理耐久にし、ゴツメ+めざ氷でカイリューを落とせる特攻に設定。
これら2つの条件を満たした配分を考えていった結果、素早さを135まで確保できました。
熱風を切っていますが、熱風を撃ちたい相手がナットレイユキノオーにほぼ限定されており
ナットレイドクロッグで、ユキノオーは身代わり+羽休めやニョロのがむしゃらで強引に対処できるので
無理に熱風を使うよりはドラゴン(主にカイリュー)に詰まないことの方が大事だと判断しました。


また物理耐久に厚めに配分したことで、パーティ全体が苦手なバシャーモを強引に突破することも。
ゴツゴツメットによる蓄積やハッサムでんこうせっかと合わせて削っていきたい。


キノガッサ対策の他、主に先述のマンムーと組み合わせてハッサムに対するクッションとして選出し、
身代わりを盾に1発攻撃を当てて控えのマンムーハッサムに繋げたり、ゴツメ+羽休めで削ったり
相手へのダメージを蓄積させる役としての意味合いが非常に強いです。

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ドクロッグ(意地っ張り)ドレインパンチ/不意打ち/身代わり/剣の舞@黒いヘドロ
実数値:189(244)-144(36)-91(44)-**-107(172)-107(12)
・117スイクンの冷凍ビームを身代わりが最高乱数以外1発耐え
・124ナットレイのタネマシンガンを身代わりが最高乱数×4以外4発耐え
・151キノガッサの種爆弾を身代わりが確定1発耐え
・161キングドラの[珠]流星群を確定1発耐え
・182キノガッサの気合パンチをヘドロ込み最高乱数×2以外2発耐え
・173-101ラティオスを[+2]不意打ちで最低乱数以外1発
・155-90ボルトロスを[+2]不意打ち+198ハッサムの[鉢巻]バレットで最低乱数×2以外2発
・無振りロトム+1


最後に決まった枠がトクロッグ。
元々はキノガッサ@毒々玉が入っており、凍える風ニョロトノからの繋ぎ先として考えていました。


しかし、パーティを運用していくにつれ問題点が見え始めてきました。
主な問題として、

…等が挙げられます。


キノガッサに多くを任せすぎている感はあるのですが、
キノガッサを使用しているにも関わらず水タイプやナットレイが重いのは考え物なので
他のポケモンでこの枠に入りそうなポケモンがいないかを探してみました。


そこで注目したのがドクロッグ
水技を無効化できてかつ冷凍ビームでのダメージを軽減し、更に起点にすることが可能。
剣の舞によって処理速度も上がり、これらに対してキノガッサ以上に強い存在だと感じました。
加えて雨との相性も良く、乾燥肌+黒いヘドロはとても優秀な回復ソースとして機能します。


なおドクロッグを採用するにあたり以下2名の解説記事を参考にさせて頂きました。


努力値配分は、まず身代わりがスイクンの冷凍ビームを耐えられる値を確保。
採用理由が対スイクンであることを考慮すると、特殊耐久を最も優先すべきだと判断しました。
残りを攻撃と防御に振り分け、上記にある仮想敵一覧のラインをそれぞれ達成しています。
ラティオスボルトロスを縛る状況を作れるようになったのは重要ですね。


可能なら攻撃を上げてマンムードレインパンチ+不意打ちで倒せるようにしたい所ですが、
耐久を落とすと本来意識すべきスイクンを起点にできなくなるため已む無く妥協しています。


マンムーとの相性も良く、お互いの弱点である水や格闘を半減・無効化し合う関係ができました。
そこにサンダーを組み合わせることで、昨今のシングルバトルにおいて数を増やしている
ボルトロスハッサムスイクンにそれぞれタイマンで強い駒が揃っています。


ドクロッグが実際に機能した対戦も多く、期待以上の活躍を残してくれました。
格闘技や虫技に耐性があるのも非常に強く、対戦会では雨下でローブシンを倒した場面も。

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解説は以上となります。
ニョロトノマンムードクロッグが異彩を放っているパーティではありますが、
攻め・受けの両面を持ったパーティを組むことができました。
またゴツメサンダーやドクロッグマンムーの強みを体感することもでき、
今後パーティを考えていく上でのアイディアとして活かせたらなと思います。


全体的に低速なポケモンが多く、バシャーモウルガモスを非常に苦手とします。
またマンムーが立ち回りの中心を担っており、それに伴いロトムや零度スイクンも重め。
更には火力を増強する手段に乏しいことから受けループや晴れパの対策を半ば切る形となり、
火力の足りなさを痛感せざるを得ない部分もあるため穴は非常に多いです。


対戦ログは後ほど更新します。
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