第4回南大阪オフ・第22回シングル厨のつどいオフ 使用パーティ 〜猿真似ニョログドラ雨パ〜



ルール:レーティング準拠の見せ合いありシングルバトル6→3
※南大阪オフに限り、複数催眠禁止

ポケモン 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 備考
ニョロトノ 図太い 熱湯 冷凍ビーム アンコール 滅びの唄 ゴツゴツメット 雨降らし
キングドラ 臆病 竜の波動 ハイドロポンプ 流星群 身代わり 命の珠 すいすい
ラティオス 臆病 流星群 竜の波動 トリック 拘り眼鏡
ハッサム 意地っ張り とんぼがえり バレットパンチ 辻斬り 馬鹿力 拘り鉢巻 テクニシャン
ゴウカザル 無邪気 オーバーヒート インファイト とんぼがえり ステルスロック 気合の襷 猛火
カイリュー 意地っ張り 逆鱗 神速 炎のパンチ 竜の舞 ノーマルジュエル マルチスケイル


※上記の表はシングル厨オフで使用した構成を掲載しています。

概要

BW環境の総決算ということで、以前から「最後はこれで締め括ろう」と決めていたニョログドラ雨パを使いました。


なお、今回パーティを組むにあたり

以上お二方のパーティ解説記事を参考にさせて頂きました。


今回はハッサムカイリューの組み合わせからパーティ構築を始めました。
去年の5月頃から使ってきた剣舞ハッサムと鉢巻カイリューの先制技による崩し方に着目し、
雨パが苦手とするボルトロスバシャーモウルガモスラティオス等に対する安定した攻撃手段として採用しています。
これらを2発で倒す算段を立てておくことで後続のポケモンが起点になることを恐れずに立ち回れて、
かつ選出時点においても強気に選出できることで後手に回らずに対応できるようになります。


次に採用したのは眼鏡ラティオス。先制技を軸にしたことで眼鏡流星群によって生じる隙をカバーできると判断し、
今回はエースの1体として汎用性を最大限に追求してみました。
流星群を撃った後に死に出しされても、そのまま流星群を連打しながら相手に倒してもらい
後続のハッサムまたはカイリューの先制技でトドメを刺す立ち回りを組むことが可能となります。
瞬間的に高火力を出せることから先制技を軸とした攻め寄りなコンセプトとも相性が良いです。


この時点で【型未定のニョログドラ+ラティハッサムカイリュー+何か】の状態なので、ここでニョログドラの型を決めます。
ニョロトノの型は全体の対ボルトロス性能を更に高められるスカーフ型の採用も考えましたが、
今回は耐久に振ったゴツゴツメットの型にしてみました。詳しくは個別解説で触れます。


キングドラは命の珠を持たせて身代わりを仕込んだ型を選択。拘り眼鏡が既にラティオスに渡っている都合もありますが、
拘り眼鏡型と違い単体でラティハッサムに強いため従来のニョロトノで一貫性を作る立ち回りが必要なくなり、
キングドラの単体での動かしやすさを確保できると考えました。
更に小回りを利かせられることで、拘り眼鏡のデメリットでもあった交替を挟む必要性が薄れたのも大きいです。


5体の型が決まり、この時点で辛い相手は



主にこの辺でしょうか。


本来ならこれらに強いテラキオンを採用するのが理に適っているのですが、今回はゴウカザルを選択。
普段なら個々のタイマン性能を重視した構築趣向に沿って組む(≒テラキオンキノガッサバシャーモ)のですが、
上記の苦手な相手に対する穴埋めをしつつサポートの要素も盛り込む方針で考えました。
更にテラキオンバシャーモと違い数値でゴリ押すキャラではないため、
他の格闘タイプにはないとんぼがえりやステルスロックを駆使して
エースとなるキングドララティオスハッサムカイリューを補佐していきます。


なお、今回のパーティはエース4体(キングドララティオスハッサムカイリュー)と
補佐2体(ニョロトノゴウカザル)の要素でほぼ完全に区別することにします。


従来の構築傾向からニョログドラ雨パを振り返ってみると、
最初に組んだテラキオン入りは個々のタイマン性能を高めて臨機応変に対応するスタイルを取り、
キノガッサ入りはエースであるキングドラキノガッサカイリューによる勝ち筋の追求を
作業的に遂行できるようこれらを中心に周りを固めていました。


そして、今回のゴウカザル入りは上記2つの要素をそれぞれ取り入れて

主にこれらの勝ち筋を最終目標として立ち回れる形を取りました。


全抜きを前提としたパーティ構築は(過去の結果の通り)非常に苦手意識がありますが、
第4世代のような受け回す立ち回りに第5世代特有の全抜き要素も組み込んだことで
自分の立ち回りの傾向に合ったものが組めたと思います。


なお、今回もパーティを組むにあたって
ボルトロスにタイマンで強いポケモン・倒す手段を極力多めに用意することを強く意識しました。


概要がだいぶ長くなりましたが、以下より個別解説に移ります。

個別解説

ニョロトノ(図太い)熱湯/冷凍ビーム/アンコール/滅びの唄@ゴツゴツメット
実数値:197(252)-**-123(132)-115(36)-127(52)-95(36)
・189バシャーモの[珠]飛び膝蹴り+ステロを最高乱数以外1発耐え
・204カイリューの[+1]逆鱗を最高乱数以外1発耐え
・182ラティオスの[眼鏡]流星群を0.98以下の乱数で1発耐え
・177ボルトロスの10万ボルト+めざめるパワー氷を高乱数2発耐え
・167-120カイリューを冷凍ビーム+ゴツメで確定1発
・171-100ボーマンダを冷凍ビームで最低乱数以外1発
・155-101-130ラティオスを冷凍ビーム+204カイリューの[ジュエル]神速で最低乱数×2以外2発
・素早さ:無振り[のんき]スイクン+1


耐久重視の型に戻しました。
今回はハッサムカイリューで攻めることをメインとしており、
ハッサムの拘りを解除しつつ立ち回れるよう安定した交替先を用意する必要があったため
その交替先として運用できるよう耐久を高めて、かつ交替から切り返せるようにしました。


特攻を大幅に下げたことで単体での攻撃性能は著しく落ちましたが、
代わりにアンコールや滅びの唄によるサポートの試行回数を多く確保できるようになり
結果的に取り巻きのポケモンとの相性が格段に良くなりました。


ニョロトノの使い方を簡単に挙げると、

主にこれらのサポートに特化した動きが多いです。


努力値配分は最も優先して対処したいカイリューに照準を合わせた耐久を確保し、
ゴツゴツメット+冷凍ビームで167-120カイリューをぴったり倒せるようにしました。


カイリューにおいて最も重要なのはカイリューに竜舞を2回以上させないことです。
必ずしもニョロトノで倒す必要はなく、控えのキングドラで倒せたら十分なので
カイリューの前にニョロトノを出して逆鱗を撃たせることでマルスケを無効化しに行きます。
万が一竜の舞を積まれたとしても突っ張ってアンコールを撃ちます。
逆鱗を撃たれたらニョロトノを犠牲にキングドラを出し、竜の舞を継続したら冷凍ビーム連打で倒せるため
キングドラを運用する上で障害となるカイリュー対策と言えるのではないでしょうか。


特殊耐久についてはあまり意味を成さないように見えますが、
ボルトロスに対して、ラティオスで襷を削った後にニョロトノでめざ氷を受けて
10万ボルトを耐えながら攻撃して倒した事例が実際にあったため、
エースであるラティオスを温存しつつ戦える意味では気休め程度に有効なのかなと。


素早さは零度スイクンに対して瞑想や身代わり、眠るを先制でアンコールできるように95に設定していますが
この値が役に立つ場面が多いかというと微妙なので特防や特攻に回してもいいと思います。
ラティオスの眼鏡流星群やボルトロスの10万+めざ氷を耐える確率が上がったり、
相手のキングドラの身代わりを冷凍ビームで壊せる確率の確保に繋がるので。
キングドラに対してはアンコールを撃つことが多いですが。)


当初はスカーフ型にすることも考えていました。
ラティオスガブリアスボルトロスキノガッサに強くなれることからメリットが非常に分かりやすいです。
しかし、ニョログドラミラーや竜舞カイリューバシャーモが辛くなる要因となるため
容易に隙を作りかねないスカーフ型の採用は見送りました。
また、スカーフ型は電磁波を被弾すると性能が著しく落ちて存在が腐り気味になる恐れがあります。
しかし耐久に厚くして素早さに依存しないサポート寄りの型にすることで、
麻痺してもサポート役として十分に機能するため選出全体の状態異常耐性の強化にも繋がります。

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キングドラ(臆病)竜の波動/ハイドロポンプ/流星群/身代わり@命の珠
実数値:151(4)-**-115-147(252)-115-150(252)
・156-131ラティオスを竜の波動で0.87以上の乱数で1発
・177-140ハッサムを竜の波動+[雨]ハイドロポンプで最低乱数×2以外2発
・177-145ハッサムを流星群+[−2][雨]ハイドロポンプで残飯×1込み最低乱数×2以外2発
・155-93キノガッサを流星群で確定1発
・181-86ローブシンを流星群で0.87以上の乱数で1発
・198-133ヒードランハイドロポンプで確定1発
・207-156[砂]バンギラスハイドロポンプで残飯×2込み最低乱数×2以外2発
・207-158[砂]バンギラスハイドロポンプ(最低乱数以外)+115ニョロトノの熱湯×2で3発
・197-115-130サンダーを[雨]ハイドロポンプ+200ハッサムの[鉢巻]バレットで最低乱数×2以外2発


いつもならここで眼鏡キングドラをエースとして採用していましたが、
今回は小回りを利かせて立ち回れる珠持ちの型としました。


珠を持たせたことで当然技の撃ち分けが可能になり、特にカイリューに対して強くなりました。
控えにいるハッサム等の鋼タイプに受けられる心配なく竜の波動を撃てるのはとても重要ですね。
また、相手を縛っている状況での身代わりが非常に強く感じられました。
身代わりを残すことで単純に行動回数が確保されますし、自身の攻撃範囲の広さとも綺麗に噛み合っています。


努力値配分は特攻と素早さを最大限に高めました。
特攻に振ることで霰状態でもヒードランを先制ハイドロポンプで確実に倒せるようになったり
ラティオスを珠竜の波動で倒せるようになるので、むしろ特攻は振らなければなりません。
臆病にしたことで懸念された火力については、上記の仮想敵一覧にあるように
必要なラインをある程度満たすことができているので特に不自由したことはありません。
少し削れた程度のバシャーモを竜の波動で倒せないのが唯一気になりますが。


性格は、ロトムやサンダー等の電気タイプへのダメージを考慮して控えめにしたいですが、
S137〜150の間にはバシャーモカイリューヒードランギャラドスなどがおり
これらは皆揃って雨パに圧力をかけられる(ヒードランユキノオーと組む想定)存在です。
すいすい下で相手に2回舞われた状態や、また雨以外の天候でもキングドラが先制で
これらを攻撃できるメリットが非常に大きいので、今回は火力より行動回数を優先しました。
特に、身代わりを絡めてバシャーモに対して強気に立ち回れることが重要だと考えています。


攻撃技はドラゴンを安全に倒せる竜の波動と、ヒードランウルガモスを1発で倒すためのハイドロポンプ
そして水ロトムブルンゲルフシギバナ等の水技が効かない相手を大幅に削れる流星群としました。
水技は眼鏡キングドラの頃と同じように波乗りをメインに運用したかったんですが、
雨状態でも舞ったウルガモスを縛れる点、特殊耐久に厚くしたバンギラスを2発で倒せる点、
182ラティオスの眼鏡流星群を耐える特殊耐久のカバルドンを縛れる点、
そして雨晴れ以外でもHP振りヒードランを縛れる点でハイドロポンプにせざるを得ませんでした。
ジュエル波乗りなら1回舞ったウルガモスを確実に縛れるものの、
ジュエル消費後の火力や竜の波動でラティオスを縛れなくなる等のデメリットの方が目立ちます。


残り枠には身代わりを採用。これによりニョロトノとの相性が良くなりました。
ニョロトノの項目でも触れていますが、アンコールで相手の補助技を固定してから
キングドラを出して安全に身代わりを残せるようになったり
また滅びの唄をキングドラに対して出てくるポケモンスイクンブルンゲル等)に使い
補助技をアンコールしたりニョロトノの後ろから死に出しでキングドラを出すことで
滅びのターン数を身代わり連打で安全に稼げるだけでなく、
相手の交替を促す効果もあるため身代わりを残して攻撃体制に移りやすくなります。
更に、相手が残り1体の場合はニョロトノが滅びの唄を決めた時点でほぼ完封できるのもポイント。
そのため、滅びの唄によるギミックを選出時に想定した場合は残りHPに気を配って立ち回りたい。


滅びの唄+身代わりのギミックについては下記URLも併せて参照して頂くと分かりやすいかと思います。


以前は珠+身代わりによるHPの消耗を懸念していましたが、特に気にせずに扱えると感じました。
HPを消耗する影響をもろに受けるのがカイリューの鉢巻(ジュエル)神速に対する耐性なのですが、
先述のニョロトノに逆鱗を撃たせて対処する流れを組むことで解決できています。
強いて言えば鉢巻ハッサムでんこうせっかが辛いけどニョロトノで倒せるので問題なし。


しかし、命の珠による消耗が痛手となりやすいのは事実なので扱いは慎重に。
眼鏡持ちのような等倍火力に対して後出ししてから縛りに行く立ち回りができないため
ニョロトノハッサム等の攻撃である程度削れた相手に対して死に出しから縛りに行くことが多いです。


キングドラの持つ雨状態での制圧力にはかなりの信頼を置けると改めて実感。
命中率にさえ目を瞑れば…。

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(5/6)南大阪オフで使用した構成

ラティオス(臆病)流星群/竜の波動/雷/トリック@拘り眼鏡
実数値:155-**-101(4)-182(252)-130-178(252)
・CS252振り
・189バシャーモの[珠]シャドークローを確定1発耐え
・172バシャーモの[珠]シャドークロー+1/8ダメを0.98以下の乱数で1発耐え
・185-87-126ウルガモスを竜の波動+204カイリューの[ジュエル]神速で高乱数2発
・197-128ニョロトノを雷で0.87以上の乱数で1発

(5/20)シングル厨オフで使用した構成

ラティオス(臆病)流星群/竜の波動/雷/トリック@拘り眼鏡
実数値:167(92)-**-101(4)-168(140)-133(20)-178(252)
・167-120カイリューを流星群で最低乱数以外1発
・197-135サンダーを流星群+ステロで最低乱数以外1発
・155-90バシャーモを竜の波動+珠反動で確定1発
・167-101ボルトロスを竜の波動+ステロで確定1発
・207-127ブルンゲルを雷+ステロで最低乱数以外1発
・185-134メタグロスを雷+ステロで高乱数2発
・177ボルトロスのめざめるパワー氷を最高乱数×2以外2発耐え
・132ニョロトノの冷凍ビームを最高乱数×2以外2発耐え
・204カイリューの[+1][ジュエル]神速+1/16ダメを0.97以下の乱数で1発耐え
・186カイリューの[+1][ジュエル]神速+ステロを最高乱数以外1発耐え


キングドラに次ぐ第2のエース。
今までは珠めざ炎やドラゴンジュエル+置き土産といったパーティ内の穴をカバーしつつ戦う位置でしたが、
今回は拘り眼鏡を持たせたメインアタッカーとして起用しています。


ニョログドラを主体とした場合、ロトムやサンダーを初めとした電気タイプや
スイクンブルンゲル等の水タイプは特に意識しなければならないため
ラティオスはその苦手な部分を簡単にカバーできる存在であると言えます。
控えにバンギラスと組まれたりすると結局ラティオスがいても難しい所ではあるのですが。


技構成は、上記の意識したい相手に対する迅速なダメージ源となる流星群。
ボルトロスカイリューラティオスガブリアス等を安全に攻撃できる竜の波動。
流星群だけでは心許ない対水タイプ性能を強化できて且つメタグロスハッサムにも有効な雷。
そして、ラティオスを受けにくるラッキーやナットレイを主に機能停止させられるトリックとしました。
どの技も全て雨パには欠かせない要素としてすんなり入ってきました。


トリックが特に重要で、嫌でも意識せざるを得ない受けループに対する崩しの手段になるのは勿論のこと
こちら残りラティハッサム 相手残り1体の場面でトリックを撃つことで
後続のハッサムが安全に攻撃できる体制を整えることができたり、
バンギラスナットレイに強引に撃って回復手段を奪いニョログドラを補佐したり等、
様々な場面において応用の利く技だと体感しました。
ニョロトノの項目で触れたアンコールを絡ませた完封コンボにも使えますね。


努力値配分がオフによって異なるのは、主にボルトロスを意識したかどうかの違いです。
南大阪オフでは単体性能を最大限にしブルンゲルへの雷のダメージに期待できるCS252振りで使いました。
しかしボルトロスの数が非常に多く、ラティオスを先発に置きたい場面があるにも関わらず
C177抜群めざめるパワーを2発耐えらえないことで先発に出せなくなることが多発しました。


そこで、ラティオスにも耐久調整を施すことにしました。
耐久無振りカイリューを眼鏡流星群で倒せる特攻の値を最低限に確保した上で、
残りをHPと特攻に分配しC177ボルトロスのめざめるパワー氷2発耐えるようにしています。
これにより襷ボルトロスに億さずに先発でも出せるようになり、
更にパーティ全体の対ボルトロス性能の底上げにも繋がります。
特攻が落ちたことで流星群や雷のダメージ源としての威力が心許なくなりましたが、
後述のゴウカザルステルスロックニョロトノゴツゴツメット
そして高火力の先制技等といったダメージを蓄積させる手段を複数用意しているため
ラティオスの火力をカバーできる立ち回りを組むことはそう難しくないでしょう。


技構成の都合上バンギラスを常に警戒しながら立ち回らなければならず、
相手がバンギラスを出すであろうタイミングにこちらもハッサムに交替する等といった
立ち回りを要求されてきます。これは一種の「事故要素」とも言えます。
しかし、相手の手持ちを見てラティオスを残すべきかどうかの判断ができれば
バンギラスを流星群で削り後続のハッサムカイリューで倒せる圏内まで入れるよう動けるため
選出時にどういった展開を組むか想定しておくと更に扱いやすくなると思います。


ラムの実(orドラゴンジュエル)を持たせた瞑想型も採用の候補に挙がっていました。
主な理由は眼鏡ブルンゲルや瞑想スイクンに対して強くなることで、
瞑想を積んで眼鏡シャドーボールを耐え、ジュエル流星群で返り討ちにできるのが魅力的でした。
しかしナットレイに対して無力なこと、高火力を発揮するのに時間を要することがネックとなり
最終的に汎用性を重視した眼鏡型を選択しました。
実際に、対戦会では眼鏡型で良かった場面が圧倒的に多かったのでこの判断は正解でした。

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ハッサム(意地っ張り)とんぼ帰り/バレットパンチ/辻斬り/馬鹿力@拘り鉢巻
実数値:163(140)-200(252)-134(108)-**-101(4)-86(4)
・182ガブリアスの逆鱗を確定3発耐え
・182ガブリアスの[鉢巻]逆鱗を確定2発耐え
・186カイリューの[+1]逆鱗を最高乱数×2以外2発耐え
・187ドリュウズの[ジュエル]地震+ステロを確定1発耐え
・189バシャーモの[珠]飛び膝蹴りを確定1発耐え
・172バシャーモの[珠]飛び膝蹴り+ステロを0.98以下の乱数で1発耐え
・161キングドラの[眼鏡]竜の波動+ステロを最高乱数×2以外2発耐え
・167-86ウルガモスをバレット+204カイリューの[ジュエル]神速で最低乱数×2以外2発
・185-81ドリュウズをバレット×2+204カイリューの[ジュエル]神速で高乱数3発
・155-90バシャーモをバレット+204カイリューの[ジュエル]神速で確定2発
・155-90バシャーモを辻斬り+204カイリューの[ジュエル]神速+珠ダメで確定2発
・175-121[防御−1]ハッサムを馬鹿力で0.88以上の乱数で1発


パーティの軸となったポケモンその1。
パーティコンセプトの起点となった「高火力の先制技」の要素を兼ね備えたポケモン
去年使用していた鉢巻カイリューのような「終盤の先制技による制圧」を狙うことができ、
また有利な相手に出してとんぼがえりや馬鹿力による高火力で圧力をかけることも可能。


技は採用理由となりマンムーパルシェンアバゴーラドレディア等に有効なバレットパンチ
相手に交替を促しやすい性能を活かしつつ控えのアタッカーと相性がいいとんぼがえり。
そしてヒードランやポリゴン2、ナットレイへの打点として優秀な馬鹿力まですんなり確定。
後の技は居座って殴り続けられる虫食いや電気・炎・水タイプに有効なでんこうせっか
ローブシンウルガモスバシャーモの後出しにリスクを与えられるつばめ返しなど
候補が多かったのですが、最終的に辻斬りを選択しました。


このパーティは水タイプを苦手としており中でもブルンゲルが非常に辛いです。
そこで、ラティオスに雷を搭載したのと同様ブルンゲルへの有効打点を増やす狙いで
苦し紛れ程度に抗える辻斬りを仕込みブルンゲルとも戦えるようにしました。
ブルンゲルピンポイントになるのは否めませんが有効な場面もある程度想定しています。
特に重要なのが対ウルガモスで、辻斬りでB87ウルガモスに最低92ダメージを与えられるため
HP185-B87(A200ドラゴンの逆鱗や地球投げ×3+1/16ダメージ×3を耐えられる)の耐久を
辻斬りほぼ2発で倒すことができます。=火傷しない限り後出しから蝶の舞を積まれない。
急所に当たる確率が気休め程度に高く、ウルガモスをタイマンで突破し得る余地もありますね。


努力値配分はまず攻撃を最大値にしてバレットパンチの威力を最大限に確保し、
後述のカイリューとの組み合わせで多くの相手を倒せるようにしました。
余りをHPに割いたものをよく見かけますが、今回は物理ドラゴンを意識して物理耐久を重視しました。
ドラゴン+ハッサムの組み合わせで選出することが多い以上、
相手の竜舞カイリューやスカーフガブリアスを強く意識しなければならず
更に羽休めによる回復ができない都合上、逆鱗への耐性は必須だと思います。


かと言って特殊ドラゴンを完全に意識しないというわけにはいかないので
ラティやキングドラの眼鏡竜の波動を意識した最低限の特殊耐久は確保しています。
流星群への耐性が相当薄くなってしまいましたが。
できれば素早さにも振って先述の苦手な眼鏡ブルンゲルを意識したいところでしたが、
物理耐久を落とすことに不安を感じたため泣く泣く素早さを落としました。
先程も書いたように、結果的にラティオスが辛くなる原因にもなってしまったので
耐久については再度検討する余地があるかと思います。


オッカを持っていなくてかつ特殊耐久を低めに設定したことにより
雨パが本来苦手とするロトムやサンダー、ラティオスに更に弱くなってしまった感がありますね。
取り巻きのドラゴンを強化したりハッサム自身でも抗える手段を確保することはできますが。


序盤は有利な相手(ナットレイ等)に積極的に後出しし、相手の控えにいるであろうポケモンを考慮しながら
対面・控えのポケモンの両方に有効打となりやすいとんぼがえりと馬鹿力を駆使して展開することが多いです。
特にとんぼがえりは1回ごとの威力が鉢巻によって更に強化されており、
こちらのラティオスの眼鏡流星群やカイリューのジュエル神速で倒せる範囲を幅広く確保できることから
攻撃面における相性の良さが格段に上昇したと言えます。
また終盤では、キングドララティオスカイリューの攻撃によって残りHP僅かまで削られた相手を
鉢巻で更に強化されてバレットパンチで一掃していくことも可能です。


この関係から、立ち回りを仮想する際によく意識している「Aの攻撃→Bの攻撃で相手を倒す」考え方において
ハッサムと各アタッカーとの関係に当てはめて考えやすくなりました。
これは、ハッサムからアタッカー、アタッカーからハッサムへのバトンパスが双方とも成立するということですね。
選出時に誰に対してハッサムを出すかを見定めておくことで、
有利な相手に交替で出すことが成功した際に鉢巻ハッサムの持つ高いタイマン性能を存分に引き出すことができます。
耐久に振らない非オッカハッサムを運用することに不安はありましたが、
オッカハッサムと違い積極的に殴っていく鉢巻ハッサム特有の立ち回りにも気付くことができて良かったです。

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(5/6)南大阪オフで使用した構成

ゴウカザル(無邪気)オーバーヒート/インファイト/めざめるパワー氷/とんぼがえり@気合の襷
実数値:151-129(36)-91-152(220)-81-176(252)
・177-95グライオンをめざ氷で0.89以上の乱数で1発
・197-135サンダーをめざ氷→[猛火]オーバーヒートで高乱数2発
・167-102-101ボルトロスをめざ氷+204カイリューの[ジュエル]神速で確定2発
・167-102-101ボルトロスをオーバーヒート+200ハッサムの[鉢巻]バレットで確定2発
・155-90-100ボルトロスをとんぼがえり+204カイリューの[+1][ジュエル]神速で確定2発

(5/20)シングル厨オフで使用した構成

ゴウカザル(無邪気)オーバーヒート/インファイト/とんぼがえり/ステルスロック@気合の襷
実数値:151-139(116)-91-142(140)-81-176(252)
・201-178ヤドランへのとんぼがえり+ステロのダメージ量(44+25)が再生力回復量(67)を確定で上回る
・167-102-101ボルトロスをオーバーヒート+200ハッサムの[鉢巻]とんぼがえりで確定2発
・167-101ボルトロスを[猛火]オーバーヒートで最低乱数以外1発
・177-96グライオンを[猛火]オーバーヒートで最低乱数以外1発


格闘タイプとして入ったのがテラキオンでもなくキノガッサでもなく、はたまたバシャーモでもなく
なんとゴウカザルでした。


同じ炎・格闘タイプである加速バシャーモの陰に隠れがちなゴウカザルですが、
もちろんゴウカザルでなければならない理由があります。
その最大の理由がとんぼがえりの有無。ここが恐らく決定的な違いと言えるでしょう。


炎・格闘タイプの高威力な攻撃技を受けて対処できるポケモンは、ブルンゲルやヤドランといった
数値・回復手段・タイプで飛び膝蹴りを牽制できるポケモンにほぼ限られてきます。
バシャーモの場合、シャドークローを搭載することが可能ですが
仮にこれらを倒し切れなかった際に返り討ちに遭ってしまうことから
貴重なアタッカーを1体犠牲にしなければならない場面が生じてしまうのではないでしょうか。
特にヤドランに関しては再生力によって回復されてしまう懸念もあるため
1体失うことの対価が全く釣り合っていないように感じられます。


しかし、ゴウカザルの場合は上記のポケモンを交替で場に出されても
とんぼがえりを駆使して控えのラティオスハッサムキングドラへ繋ぐことは非常に容易です。
ボルトロスアバゴーラハッサムや所謂「積みサイクル」と呼ばれる、
積み技アタッカー同士の縦の相性の良さで流れを作るパーティではないため
戦える駒は極力温存し、状況に合わせて立ち回りの判断をできるようにしたいところ。


とんぼがえりが有効な場面は他にもあり、対ユキノオー性能が更に挙げられます。
簡単に言うとユキノオーの襷を無効化しつつ相手の出方を伺えるという理由なのですが。
パーティを組んだ当初はこの枠に襷テラキオンが入っており、
パーティ全体で見た時に相手の襷めざ炎ユキノオーでパーティが半壊するといった事態が懸念されました。

  • ニョロトノ:相性で圧倒的に不利
  • キングドラ:命の珠+霰による消耗が影響する 流星群を強要されることで控えの積みポケに隙を見せる
  • ラティオス:攻撃を襷で耐えられて吹雪で返り討ちに遭う 相手がスカーフである可能性も
  • ハッサム:オッカの実がなくめざ炎で確定1発
    バレットで無理に襷を削りにいくと、めざ炎でハッサムを倒された後に相手のスカーフガブリアスを倒せなくなる
  • テラキオン:襷を発動させた後ギガドレインでHPを吸い尽くされて負ける
  • カイリュー:攻撃を襷で耐えられて吹雪で返り討ちに遭う

見ての通り、ユキノオーがいるだけでこんなにも絶望的な状況に立たされてしまいますね。
一応ユキノオー入りに対しても勝てる立ち回りは存在するのですが、
交替が多くなりあまりにも不安定なためどれかの枠を再検討する必要が出てきました。


そこで出てきたのがゴウカザル
ユキノオーの襷を削りつつ立ち回れるとんぼがえりを使えて、且つユキノオーには有利。
更にテラキオンと同様に受けループを崩せる余地を持っていてガブリアスのスカーフを見抜くことができます。
仮にサンダーやブルンゲルを後出しされても、とんぼがえりでラティオスに繋ぐことが容易なので
概要でも触れたように、エースとなるアタッカーへの補佐として立ち回れるようになりました。


他にもゴウカザルを使用するメリットがあり、ナットレイフシギバナキノガッサに強い点が挙げられます。
テラキオンでは、これらを倒すには事前に剣の舞を積んでいる必要があったり
またフシギバナに対してはストーンエッジの8割に賭けることになり対面で相性が良いとは言えませんでした。
しかし、ゴウカザルはこれらの草技や鋼技に対して出すことが可能で
更にナットレイキノガッサをオーバーヒート1発で9割で倒せる点でテラキオンより優秀です。
ハッサムメタグロスにも強く、これは雨パにウルガモスが採用されるのと同じ理由だと思います。


またステルスロックを使えることも採用理由として重要。これについては後ほど触れたいと思います。


こちらもラティオスと同様にオフ毎で使用した型が異なります。
南大阪オフでは、ゴウカザル単体で戦える範囲を広げるのと同時に
バンギラスグライオンを初めとした受け回す組み合わせを単体で倒すための意味合いがあります。
襷が残った状態ならマルチスケイルのカイリューにめざ氷2発でタイマンで勝てるのも重要。
また特攻を高くしているのが特徴で、ドラゴンが3体いるこの雨パに対して選出されやすい
ボルトロス サンダー ナットレイ ハッサム ユキノオー キノガッサ 等のこれらに対して
炎技が等倍以上の火力で通ると判断しオーバーヒートの威力を上げようといった意図があります。


しかし、控えのアタッカーとの攻撃面の組み合わせがとんぼがえりにほぼ依存する形となり、
ゴウカザルが倒れた後に後続のアタッカーが襷持ちに容易に止められるケースが多々ありました。
そこで採用したのがステルスロック
襷を盾に撃てる機会も多く、また必ずしもステロを使わなければならないという訳ではないので
ゴウカザル単体での攻撃性能を落とさずにパーティ全体への要素を盛り込むことができます。


ステルスロックの主な用途としては

挙げた内容は基本的ですが、パーティ内の誰とでもステロを絡められることが分かるかと思います。


ステルスロックの代わりにめざめるパワーを切ることになりましたが、
構築内で対処法がありゴウカザルが氷4倍ドラゴンとタイマンで戦わなくていいと見ての判断です。
対処法の一例をざっと挙げると

  • ガブリアス:逆鱗を撃たせてバレット連打/ゴツメニョロで対処/雨グドラで対処/ラティオスで先制攻撃
  • カイリュー:とんぼからゴツメニョロで対処/ゴツメニョロ+グドラで対処/眼鏡流星群/逆鱗を固定しバレット連打
  • ボーマンダ:やや対処しづらいけどニョログドラや先制技で殴っていく
  • ラティオス:とんぼからハッサム出してバレット/流星群で襷発動→とんぼ→カイリューで竜舞

等といったように、ゴウカザルで無理に抗わなくても立ち回れることが分かったので
対ドラゴン以外での強さを助長できる可能性を重要視しています。


めざ氷を切ったことでグライオンを倒せなくなったので、まだまだ煮詰める余地はありますね。
猿がいることで受けループに対しても選出面で圧力をかけられるかと思うので
ステロととんぼを絡めつつ立ち回ることになるかと思います。


気合の襷という安心感の他、単純にとんぼがえりで小回りを利かせつつ立ち回れるので
ゴウカザルは想像していた以上に選出しやすくて強かったです。自分の手癖とマッチしていました。

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カイリュー(意地っ張り)逆鱗/神速/炎のパンチ/竜の舞@ノーマルジュエル
実数値:167(4)-204(252)-115-**-120-132(252)
・AS252振り
・197-106サンダーを[+1]逆鱗で最低乱数以外1発
・157-136ロトムを[+1]逆鱗で0.88以上の乱数で1発
・155-90バシャーモを[+1][ジュエル]神速で最低乱数以外1発
・155-90バシャーモを[ジュエル]神速+フレドラ反動(ハッサムのHP108〜)+珠ダメで最低乱数以外1発
・205ウルガモスの[+1]めざめるパワー氷を確定耐え


パーティの軸となったポケモンその2。
ハッサムと同様に、高火力の先制技を持っている強みを最も活かせるポケモンとして採用。
最近流行りのノーマルジュエル+神速によって様々なポケモンと組み合わせやすくなりました。
組み合わせ方については、各ポケモンの仮想敵一覧をご覧下さい。


型自体は今まで使ってきたものと何ら変わりはありませんね。
ウルガモスバシャーモロトム、サンダー、そして最近急増した眼鏡ブルンゲルに対して
竜舞逆鱗によって一気に殴りに行けるため非常に重宝する存在です。
また持ち物をノーマルジュエルにしたことで竜舞後に逆鱗を無理に撃たずに済むようになり
手負いの相手を竜舞+ジュエル神速で対処した後に先制逆鱗で殴りにいけるのが非常に便利でした。


性格を意地っ張りにし、ジュエル神速を絡めて倒せる範囲を大幅に広げました。
スカーフニョロトノキノガッサに対して薄くなってしまったのは否めませんが、
これらに対してはある程度立ち回りで抗えるだろうと判断しての選択です。襷ガッサは無理ですが。


技はいつもと同じ4つ。炎のパンチはバンギやヒードランを殴れる地震にしたい時もありましたが、
ナットレイハッサムキノガッサユキノオーを攻撃する手段として必須だと考えております。
間を取って瓦割りにする選択肢もナシというわけではないので要検討の部分ですね。


ラティハッサムカイリューやニョログドラ+カイリューゴウカザルラティオスカイリュー等の
「2枚目のドラゴンタイプのアタッカー」として運用することが非常に多いです。
ハッサムと組ませて先制技でどんどん殴っていくもよし、
ステルスロックを絡めつつ竜の舞から一気に展開していくもよし、
最後まで温存し、手前の2体に削られた相手に神速でトドメを刺してから竜舞で展開するもよし。


今まではただの相性補完として竜舞カイリューが入っているだけでしたが、
明確な採用理由があるだけでなく、マルチスケイル・竜舞・神速による単体性能の高さも付随して
今まで以上にカイリューを選出しやすくなりました。

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以上となります。
今までずっと頭を抱え続けてきた対ボルトロスや対バシャーモについて考えたものを形にできて良かったです。
残念なことにまだ結果を残せたわけではないので、BW2が発売する前に誇れる結果を残したいです。


「○○に強いポケモン」を入れて単体で対策するのではなく、
例えば全体の耐久を確保して個々がその仮想敵に対して何かしらの攻撃で対抗できるようにしたり
Aの攻撃をBの攻撃を組み合わせて仮想敵を倒せる手段を複数以上確保したり等といった、
パーティを組む上で強く意識している部分が普段以上に顕著に表れているかと思います。


自分の手に合うパーティしか組めませんが、今後も自分の趣向を活かしたパーティで
しっかり結果を残せるよう頑張っていきたいです。まず決勝戦の舞台に立つことを目標に。


依然としてユキノオーが非常に重く、ブルンゲルを組まれると手も足も出なくなってしまうので
どうしても立ち回りの比重が大きくなってしまうのが1つの悩みです。
また催眠対策を全くしていないに等しいので、この辺も要検討といった所でしょうか。
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